ありていに言えば、CDは音の缶詰めだ。
生のコンサートほどの感動はない。
だいいち、演奏家の姿を目にすることもできない(映像つきのCDがないこともないが)。
ただ、CDには、手軽に、そして何度でも繰り返して聴くことができるという利点がある。
それに、これは無精の極みだけれど、「ながら聴き」するのにももってこいだ。
自分が気に入った演奏家のCDが欲しいというのは、当然のことながら、クラシック音楽ファンでも同じことだ。
僕自身、どうしても手に入れたい、だが現実には存在しないCDが何枚もある。
1:ピアニスト、アナトール・ウゴルスキの弾く、ブラームスのピアノ協奏曲第1番、もしくはドメニコ・スカルラッティのソナタ集。
これは、ケルン滞在中、彼の実演に接して感動した曲目である。
ドイツ・グラモフォンとの契約は切れてしまったようだが、どこかのレーベルで録音が実現しないものだろうか?
2:バーバラ・ボニー、パトリシア・プティボン、アンゲリカ・キルヒシュラーガーによるモーツァルトのオペラ・アリア集、アニク・マシスによるロッシーニのオペラ・アリア集。
キルヒシュラーガー以外はソプラノ歌手。
4人とも、声質が大好きな歌い手で、ボニーにはオペラの全曲から寄せ集めたアリア集があるのだけれど、オリジナルな形で録音されたCDは今のところない。
できればピリオド楽器の伴奏で、早く録音が実現しないものだろうか?
(ボニーは、ノリントンの伴奏でアリア集の録音が計画されていたはずだが=デッカ・レーベルで、どうやら中止になってしまったらしい)
他にも、まだまだ希望の録音は山ほどあるのだが、現在の経済状況や、クラシック音楽の受容(需要)のされ方を考えれば、「夢のまた夢」という気がしないでもない。
結局、今あるCDで我慢する他ないのだろうか…。
2004年12月16日
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SA-CDやDVD-audioなんてのがもっと敷居の低いものになれば&<受注生産>みたいなことが可能になれば、ですね。
クラシックよりテクノの某にはまっていますが
ほしいCDがない、という不満は同じです
MP3配信された曲を集めて編集して音質を変えて
自作CDを作っています
しかしどうしてもほしいライブ盤は手に入りません
ライブ(生演奏)はいいですね、どんなジャンルでも
いつも、ありがとうございます。
そうですね、実現すれば嬉しいのですが。
>say_say_say/さんへ
いつも、ありがとうございます。
確かに、そうですね。
SACD等は、まだまだ一般的ではないですね。
ただ、アーティストによる「自主制作」盤が増えているので、「受注生産(録音)」は、今後あり得る話かもしれません。
>管理人Sさんへ
いつも、ありがとうございます。
まずは、実演で好きになる。
それで、CDを集め出す。
というパターンですね、僕の場合は。
やっぱり、ライヴまずありきです。