2004年12月16日

絶望とは虚妄である?

 ありていに言えば、CDは音の缶詰めだ。
 生のコンサートほどの感動はない。
 だいいち、演奏家の姿を目にすることもできない(映像つきのCDがないこともないが)。
 ただ、CDには、手軽に、そして何度でも繰り返して聴くことができるという利点がある。
 それに、これは無精の極みだけれど、「ながら聴き」するのにももってこいだ。

 自分が気に入った演奏家のCDが欲しいというのは、当然のことながら、クラシック音楽ファンでも同じことだ。
 僕自身、どうしても手に入れたい、だが現実には存在しないCDが何枚もある。

 1:ピアニスト、アナトール・ウゴルスキの弾く、ブラームスのピアノ協奏曲第1番、もしくはドメニコ・スカルラッティのソナタ集。
 これは、ケルン滞在中、彼の実演に接して感動した曲目である。
 ドイツ・グラモフォンとの契約は切れてしまったようだが、どこかのレーベルで録音が実現しないものだろうか?

 2:バーバラ・ボニー、パトリシア・プティボン、アンゲリカ・キルヒシュラーガーによるモーツァルトのオペラ・アリア集、アニク・マシスによるロッシーニのオペラ・アリア集。
 キルヒシュラーガー以外はソプラノ歌手。
 4人とも、声質が大好きな歌い手で、ボニーにはオペラの全曲から寄せ集めたアリア集があるのだけれど、オリジナルな形で録音されたCDは今のところない。
 できればピリオド楽器の伴奏で、早く録音が実現しないものだろうか?
(ボニーは、ノリントンの伴奏でアリア集の録音が計画されていたはずだが=デッカ・レーベルで、どうやら中止になってしまったらしい)

 他にも、まだまだ希望の録音は山ほどあるのだが、現在の経済状況や、クラシック音楽の受容(需要)のされ方を考えれば、「夢のまた夢」という気がしないでもない。
 結局、今あるCDで我慢する他ないのだろうか…。 
posted by figarok492na at 01:59| Comment(4) | TrackBack(0) | クラシック豆情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
夢が叶うと良いですね!(いつも小学生みたいなコメントですいません。でもほんとにそう願ってますよ)。
Posted by risagasuokiku at 2004年12月16日 03:20
CD自体が次第に次世代メディアへと変更されてくるでしょうし・・・。
SA-CDやDVD-audioなんてのがもっと敷居の低いものになれば&<受注生産>みたいなことが可能になれば、ですね。
Posted by say_say_say/ at 2004年12月16日 13:31
こんにちは

クラシックよりテクノの某にはまっていますが
ほしいCDがない、という不満は同じです
MP3配信された曲を集めて編集して音質を変えて
自作CDを作っています
しかしどうしてもほしいライブ盤は手に入りません
ライブ(生演奏)はいいですね、どんなジャンルでも



Posted by 管理人S at 2004年12月16日 15:24
>risagasuokikuさんへ
 いつも、ありがとうございます。
 そうですね、実現すれば嬉しいのですが。

>say_say_say/さんへ
 いつも、ありがとうございます。
 確かに、そうですね。
 SACD等は、まだまだ一般的ではないですね。
 ただ、アーティストによる「自主制作」盤が増えているので、「受注生産(録音)」は、今後あり得る話かもしれません。

>管理人Sさんへ
 いつも、ありがとうございます。
 まずは、実演で好きになる。
 それで、CDを集め出す。
 というパターンですね、僕の場合は。
 やっぱり、ライヴまずありきです。
Posted by figaro at 2004年12月16日 16:35
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