2004年12月15日

冬の花(CLACLA日記)

 今日も晴れ空。
 いいお天気だ。

 寒さ、そこそこに厳しい。
 気温がもっと下がれば、中途半端な我慢はできないのだろうけど。
 ついつい電気ヒーターですませてしまう。
 コタツの電源を入れるほどの寒さではまだないのだ、体感的に。

 内田和成君に留守電を入れておく。
 彼が出演する予定の、下鴨車窓『その赤い点は血だ』(17日から公演開始)のチケットを予約するため。
 内田君(うっちい)は、佛教大学の劇団「紫」で活躍していた頃から知っているが、最近では没交渉だった。
(彼が出ていたこともあって、「紫」は5、6回は観に行ったのではないか? 先日の『ヒラカタ・ノート』に出演していた筒井彰浩君なども、確かここの出身だったように思う)

 『夏の花』を読了。
 淡々とした筆致だからこそ伝わるものが大きいということを痛感する。
 特に、原爆が投下されるまでの広島を描いた『壊滅の序曲』が、強く印象に残った。
 武器輸出3原則の緩和が決定し、日本における核兵器開発さえもが危惧される状況の中だからこそ、原民喜の作品から学ぶべきところは小さくないと僕は思う。
 僕は、「長崎」と真正面から向かい合うことができるか?
(原民喜を「原爆文学」という観点からのみ評価することには、僕には大きな疑念が残る。コント集=短篇小説の意味だろう『焔』など、戦前に書かれた作品も読んでみたい)

 山田風太郎の『室町お伽草紙』<新潮文庫>を読み始める。
 雑読の本領発揮だ。

 NHK・FMで、クラシック音楽のCD録音の放送を聴く。
 クラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団による、メンデルスゾーンの序曲「美しいメルジーネの物語」<ドイツ・グラモフォン・レーベル>は、清清しい演奏。
 陳腐な言い回しだが、メンデルスゾーンらしさを体現したかのような音楽づくりで、非常に満足できた。
 ヴァイオリニストのサラ・チャンを中心としたアンサンブルによる、ドヴォルザークの弦楽6重箏曲<EMIレーベル>は、速いテンポでスポーティーな感じの強い演奏。
 スメタナ四重奏団他による演奏<デンオン・レーベル>を愛聴していたので、若干とばしすぎの感もなくはなかったが。
 エ−ドリアン・リ−パ−指揮ポーランド国営放送交響楽団による、チャイコフスキーの交響曲第1番「冬の日の幻想」は<ナクソス・レーベル>は、これと言って大きな美点がある訳ではないのだけれど、なぜだか、聴いていてしっくりとくる演奏。
 CD、それも「ながら聴き」で繰り返し聴くには、この演奏で充分なのでは、と思ったほど。
(ナクソス・レーベルには、こういったケースが実に多い)

 買い物帰り、花屋に寄る。
 ポインセチア(なんだか毒々しい)やシクラメン、パンジーがやたらと並んでいたが、僕が気に入ったのは、デンマークカクタス。
 ただし、少し値段がはったので、買うのは諦める。

 NHK・FMで、メゾ・ソプラノ歌手アンゲリカ・キルヒシュラーガーのリサイタルのライヴ録音を聴く。
 キルヒシュラーガーは、透明感があって、朗々と響く声質の持ち主で、僕がひいきにしている歌手の一人。
 今回は、ブラームスのドイツ民謡集からに始まって、ドヴォルザーク、ヴォルフ、そしてファリャの作品を歌っていた。
 時折、ありあまるほどの声量のせいで、ちょっととばしているなあと思われる部分がなくもなかったが、声そのものを楽しむという意味では、満足。
 民謡に影響を受けた作品を集めたプログラムも興味深く、なかなか楽しめる放送だった。
 ピアノ伴奏は、ヘルムート・ドイチュ。

 今日の晩ごはんのおかずは、おでん。
 厚揚げをたっぷり入れて楽しんだ(味がしみるのは、明日の晩あたりか)。
 身体がほこほことあったまって、気分もいい。
 やっぱり、冬はおでんだなあ。
posted by figarok492na at 21:19| Comment(4) | TrackBack(0) | CLACLA日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
山田さんの「室町お伽草紙」は自分の読みました。なかなかおもしろかったですが、山田さんの作品で大大大好きな作品があってそっちもいいんですよ。
山田さんの得意の(?)八犬伝物なのですが。

おでんは次の日の味のしみたのもまたおいしいですよね。一緒に日本酒なんかで。
Posted by risagasuokiku at 2004年12月15日 22:06
おでん。かんと炊きとも言いますが。
あれは「関東炊き」なんでしょか?
Posted by say_say_say/ at 2004年12月15日 22:35

新解さんだと
かんとうだき【関東煮】
広辞苑だと
かんとうだき【関東焚】

ふたご座のfigaroさんへ
「第九」のハナシをここでします。
外山雄三さん。たしかに厳しかったですが、完璧を求めるあまりのことで、我々に完璧を求めるのは、それを期待しても無駄にはおわらないだろうという期待感のうらがえしということがわかるので、納得してついていけました。
ただ、大フィルとはうまくいってないようです。第1楽章から第3楽章まで、苦虫を潰したようなお顔で、ふってはりましたし。はっきりと「合唱のよさがオケをこえてくれて助かったみたいなことを言ってましたし。(こちらはアマチュアですよん)
また前回カルメンを歌った神戸文化ホールとちがって、国際会館は声が吸い取られる感じがして、声量の調整に少々苦労いたしました。
歌い終わったあとは涙涙でした。演劇もダンスもそうですが、生の舞台は後のお客さんからの拍手がたまりませんよね〜〜
Posted by choro at 2004年12月16日 01:05
>risagasuokikuさんへ
 いつも、ありがとうございます。
 山田風太郎は、大好きな作家の一人です。
 八犬伝物も、面白いですよね。
 ただ、今は明治物を読み直そうかと思っています。
 おでん、楽しみです。

>say_say_sayさんへ
 いつも、ありがとうございます。
 choroさんのコメントお読み下さいませ。

>choroさんへ
 いつも、ありがとうございます。
(解説いただき、ありがとうございました)

 第九、まずは終演何よりです。
 外山さんの顔が思い浮かびます。
 大フィルは過渡期ですからね…。
 国際会館は、あまり響かないホールのように、僕には感じられました。
 とはいえ、一つの舞台を精一杯演じ(歌い)切ることは、やはり素晴らしいことですよね。
 僕も、久しぶりに歌ってみたくなりました。
Posted by figaro at 2004年12月16日 02:11
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