クラシック音楽好き、特にCD好きな人間にとって、ネット世界の効用ははかり知れない。
検索、クリック、で世界中のあらゆるレーベルのホームページが手にとるようにわかるのだから、業者や販売店、そしてレコード専門誌が提供する限られた情報を頼りにするか、それこそメール(手紙)を送って自ら情報収集に
乗り出す以外方法のなかった時代に比べれば、まさに天と地ほどの違いがある。
ああ、あありがあたやありがたやあ(ありがたや節の調子で)。
ただ、そんなネット世界のありがたみを心の底から味わいつつも、ここ数年ちょっとだけさみしいこともないではない。
それは、業者の発行するCDカタログがめっきり少なくなったということだ。
もちろん、全てのレーベルがカタログの発行をやめた訳ではないし、販売店用のカタログが発行されていることを知らない訳ではない。
だが、一昔前のように、CDショップに行けば、ただのお客さんでもいろいろなレーベルのカタログが手に入った時代でないことも、残念ながら事実なのである。
(経済状況の悪化も、当然大きい理由の一つだが)
カタログを見ながら、欲しいCDを選び出す。
次はあれにしようか、それともこれにしようか。
そんな、「手にとる」ような楽しみは、たぶん二度とありえないのだろう。
だいたい、経済不況のあおりをくらって、各レーベルが発売しているCD自体が少なくなってしまった。
そう言えば、カタログには掲載されていても、手に入らないCDも少なくないという。
(これは、CDショップ関係の人から聴いた話だ)
いやいや、それより何より、輸入盤そのものが、この日本という国に入ってこない可能性さえあるではないか。
昔のカタログを眺めて、一人悦に入っている状況ではないと痛感する今日この頃だ。
2004年12月05日
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紹介文を読み、性能を知り、写真を見てあれこれ想像して楽しんだり。
カタログの中には自社の製品以外に芸術的な写真や風景などが載っていて、それを眺めていると時間もあっという間にたってしまいます。
そういう時間も過ごせなくなるとしたら、さみしい限りです。
企業だから仕方ないのかもしれないし。あと、「カタログ自体の改版」もお金かかるから手をつけてない可能性も・・・。
輸入盤が手に入らなくなる危険が増大するのは来年春からですね・・・。
AppleのiTMS(音楽配信サービス)が来年春には日本上陸するようですが、クラシックはその恩恵にあずかれるのでしょうか?
いつも、ありがとうございます。
そうですね。
もちろん、欲しい何かを手にする喜びが一番なのでしょうが。
そこにいたるプロセスも、やはり楽しいものなんですよね。
>say_asay_sayさんへ
いつも、ありがとうございます。
確かに、カタログの改版にはさまざまなコストがかかってしまいますから。
バブルの時代ではないですからね…。
クラシックはどうなのでしょう?
先が読めるような読めないような感じでは。