2017年01月21日

寒い いろいろと寒い(CLACLA日記)

 青空は見えつつも、雪が降るなどどんよりとした感じも強し。

 気温は上昇せず、寒さが厳しい。
 皆さん、くれぐれもご自愛くださいね。
 特に、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスにはお気をつけのほど。


 気圧と湿度と寒さのトリプルパンチ。
 そして、両耳の不調が続く。


 俺が俺が我が我が。
 極端な自己顕示、行き過ぎた自尊感情の増大ほど、結果として我が身を滅ぼすことはない。
 それがわからない人間は、残念ながら馬鹿である。
 そして、そんな馬鹿を支持したり許容したり黙認したりする人間こそ一番の馬鹿だ。
 一番の馬鹿にはなりたくない。


 目くらましの八百長猿芝居、特に争点ずらしや争点づくりのためのフレームアップが今後一層横行蔓延するだろう。
 大きな声には絶対に騙されまい。


 昨日の夕方外出し、木屋町通の元・立誠小学校へ。
 音楽室と音楽準備室で開催されたオール京都の『沼楽屋大爆発』を愉しむ。
 詳しくは前々回の記事をご参照のほど。
 ああ、面白かった!!

 開演前終演後、関係各氏と話をする。

 その後、夕飯をすませたのち、雨の中を帰宅した。


 帰宅後、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮ウィーン・フィルが演奏した『ウィーンの夜会』<ドイツ・グラモフォン>、ヴァイオリンのギル・シャハムとピアノの江口玲が演奏した『ザ・フィドラー・ジ・オペラ』<同>を聴いたりしながら『沼楽屋大爆発』の感想を投稿したり作業を進めたりしたのち、3時過ぎに寝床に就く。


 9時に起きる。

 毎週恒例の洗濯を決行する。
 乾き、あまりよろしからず。
 まあ、仕方ない。


 午前中、ラルキブデッリが演奏したモーツァルトのディヴェルティメント集<SONY>やABCラジオの『征平吉弥の土曜も全開!』を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進めたり、『鶴丸文造の修業時代』の改稿作業を進めたり、吉田修一の『怒り』上<中央公論新社>を読み進めたりする。


 午後、『ウィーンの夜会』を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進める。


 その後外出して、仕事関係の用件を片付けたのち京都コンサートホールへ。
 あと一歩で開演時間に間に合わず、京都市交響楽団の第608回定期演奏会の後半(ブルックナーの交響曲第0番)のみを聴く。
 詳しくは、前回の記事をご参照のほど。
 ああ、面白かった!!

 後半開始前に旧知の本保弘人さんに声をかけられ、終演後のレセプション(関係各氏に御挨拶した)などでもあれこれと話をする。
 本保さんと長く話をしたのは、本当に久しぶりのことだ。

 本保さんと別れたあと百万遍と出町柳で用件をいくつか片付ける。
 その後、堀川のビジョンメガネで中近用の眼鏡を受け取り、夕飯用の買い物をすませて19時過ぎに帰宅した。


 途中夕飯を挟み、NHK・FMの『N響 ザ・レジェンド』を聴く。
 弦楽合奏の特集で、オトマール・スウィトナー指揮によるモーツァルトのセレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、ホルスト・シュタイン指揮によるグリーグのホルベルク組曲、外山雄三指揮によるバルトークの弦楽のためのディヴェルティメント、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮によるブルックナーの弦楽のためのアダージョ(指揮者編曲)が放送されていた。

 続けて、『クラシックの迷宮』を聴く。
 今回は「私の試聴室」で猫にちなんだ音楽の数々が放送されていた。
 『トムとジェリー』の主題歌など片山杜秀らしいチョイスを大いに愉しんだ。

 さらに、『FMシアター』を聴く。
 飯野陽子作で小宮久美子、高橋理恵子、清水明彦、浅野雅博出演の『猫はどこへ行った』が放送されていたが、表現者にとってはいろいろと考えさせられる作品だった。
 それにしても、猫の次に猫とは。


 夕飯後、京都市交響楽団のコンサートの感想を投稿したり、『怒り』上を読み進めたりする。


 今日は、甘いものは食さず。
 我慢我慢。


 世の中、寒い。
 いろいろと寒い。


 明日がいい日でありますように!
 それじゃあ、おやすみなさい。
posted by figarok492na at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | CLACLA日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

京都市交響楽団第608回定期演奏会(後半のみ)

☆京都市交響楽団第608回定期演奏会(後半のみ)

 指揮:下野竜也

 座席:3階LB列5番
(2017年1月21日14時半開演/京都コンサートホール大ホール)


 諸々すませて京都コンサートホールまで自転車を飛ばしたが、あと一歩で開演時間に間に合わなかった。
 パスカル・ロジェがソロを務めた大好きなモーツァルトのピアノ協奏曲第25番を聴けなかったのは残念だが、これはもう仕方ない。
 後半券を利用して、ブルックナーの交響曲第0番ニ短調を聴くことにした。

 第0番ってなんだぺ?
 と、訝る向きも少なくないだろうが、ブルックナーには番号付きの1番から未完成の第9番に到る9曲の交響曲の他に、番号の付かないヘ短調とニ短調の二曲の交響曲があってこなたニ短調は第0番の通称で知られているのである。
(ちなみに、あなたヘ短調は第00番)
 公演プログラムで山本美紀が記しているように作曲年代は特定されていないが、いずれにしても初期の交響曲に違いはない。
 後期の充実した筆致に比べれば当然密度の薄さ、書法のこなれなさを感じる部分は多々あるものの、一方でシューベルトやメンデルスゾーンといった初期ロマン派の交響曲に通じる(プレトークで、下野さんはシューベルトの交響曲第4番「悲劇的」との共通性に触れたということだ)清々しい叙情性をためた作品であることも事実だ。
 と、ともに第1楽章終盤のゲネラルパウゼや金管の強奏、ザンザンザンザンという弦の刻み、荒れ狂うスケルツォとブルックナーらしさが随所に表われていたりもする。
 一つ間違えれば、結構のちぐはぐさが目立つことにもなりかねないが、下野竜也は細分を丹念に詰めながら、強弱緩急のコントロールがよく効いて全体の流れをしっかりと見据えた音楽づくりで非常に聴き応えのある演奏を生み出していた。
 特に、ブルックナーのリリシズムが十二分に発揮された第2楽章の美しさが強く印象に残った。
 京都市交響楽団は今回も均整がとれて精度の高い演奏を披歴し、好調をキープし続けていた。
(オーケストラは第1ヴァイオリンの隣に第2ヴァイオリンのいわゆる通常配置、コンサートマスターは渡邊穣で、フルートのトップは客演の榎田雅祥が務めていた)

 物珍しさに終わらない作品であり演奏で、大いに満足がいった。
 後半だけでも聴いて本当に大正解だった。
 ああ、面白かった!!
posted by figarok492na at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

オール京都『沼楽屋大爆発』

☆オール京都『沼楽屋大爆発』

 脚本・演出:丸山交通公園
(2017年1月20日19時開演/元・立誠小学校音楽室&音楽準備室)


 丸山交通公園率いるオール京都の『沼楽屋大爆発』は、元・立誠小学校の音楽室と音楽準備室の二部屋を使った同時進行のお話。
 どうやら演劇公演の舞台と楽屋という設定で、出演者が二つの部屋を行き来すれば、お客さんも行き来自由。
 というから非常に大胆で意欲的な試み…。

 てな書き方をすると、なんだか演劇的趣向と志向の強い作品のように聴こえるかもしれないけれど、それより何より僕が感じたのは、彼彼女らの稽古場、それも余所行きの公開稽古なんかじゃなくて本息真剣勝負の素の稽古場の姿をじっくり眺めることができたというものだった。
(前に何度か記したことだが、演劇にせよオーケストラにせよ、僕はそうした素の稽古場をほわんと眺めているのがとても好きなのだ)
 もちろん、そこは丸山君を皮きりに石田達拡、小林欣也(久しぶり。稀有な「フラ」の持ち主)、西村花織(これまた久しぶり。「がばい」の片鱗が窺えた)、ピンク地底人2号、山下ダニエル弘之、横山清正という手だれ足だれ病だれのおもろおかしい連中が揃っているから笑いどころは要所要所にたっぷり仕掛けてあるし、逆に静謐さに裏打ちされたタナトスへの憧憬(タナトスそのものでなく、あくまでも憧憬である)や切実さの反映も丸山君ならではのものだ。
 しかしながら、そうだとしても、そうであるからこそ、個々の演者陣がふとした隙に垣間見せる人柄特性本性が強く印象に残る。
 日頃はどうしても物語の筋や作品の結構精度を追いがちになるところを、何歩も距離を置いて接することができたのは、僕にとって大きな収穫だった。

 正直、同時進行ゆえ「笑い場」が重なって一方を観逃してしまったもどかしさを覚えたり、お客さんがうろちょろと動く様子にちょっとうっとうしさを感じたり(そう言いながら、ある場面でずっとお客さんのほうばかり見つめていた自分も相当うっとうしいが)、移動を続けることに疲れをためたりしたことも事実だが、丸山君という劇の造り手や一筋縄ではいかない七人の演者陣に興味関心好感愛情を抱く方々にはやはり一見をお薦めしたい。

 観方は100人100通り、周囲に流されず自分なりの愉しみ方を見つけてもらえれば。
(2500円はちょっとという方は、「応相談」らしいので迷わずご連絡のほど)
posted by figarok492na at 00:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする