2016年07月11日

永六輔が亡くなった(早めのCLACLA)

 参議院選に関して、今日の朝日新聞朝刊で与党「圧勝」の言葉が度々使われている。
 細かく目にしていくと、実際は議席数でも得票数でもそうとは言い難い結果であることも記されているのだが、やはり「圧勝」のムードが形成されていることは確かである。
 そして、今頃になって改憲の文字がやたらと強調されてもいる。
 選挙の結果もそうだけれど、こうした報道の在り様に一層うんざりしてしまった。

 これからは、自主規制と自主監視、密告などがますます盛んになるのではないか。
 疑心暗鬼が蔓延するような世の中だけは、ご免こうむりたい。

 そういえば、平成の床波竹二郎、政権亡者の熊手男が当選したという。
 なんともかとも。


 タレントでラジオパーソナリティの永六輔が亡くなった。83歳。
 東京元浅草に、住職の息子として生まれる。
 早稲田大学在学中より、三木鶏郎のトリローグループの一員となる。
 その後、テレビ草創期を代表する放送作家の一人となり、自らもタレントとして活動した。
 また、日本レコード大賞を受賞した水原弘の『黒い花びら』や、中村八大・坂本九の六八九トリオによる『上を向いて歩こう』をはじめ、『いい湯だな』、『こんにちは赤ちゃん』、『遠くへ行きたい』といったヒット曲の作詞家としても知られた。
 以後、ラジオパーソナリティを務める傍ら、政治活動や社会活動にも積極的に関わった。
 近年はパーキンソン病の闘病中だった。
 永さんというと、強く印象に残っているのはNHKのバラエティ番組『テレビファソラシド』か。
 岩崎宏美が歌った『生きていてよかった』(六八九トリオの歌)が、とてもよかったのだ。
 深く、深く、深く、深く黙祷。
(テレビ草創期の永六輔に関しては、小林信彦の『テレビの黄金時代』<文春文庫>が詳しい。小林さんとともにマルチタレントのはしりとして週刊誌に特集された永さん、青島幸雄、前田武彦は皆亡くなってしまった)


 晴天。
 いいお天気、いい青空の一日。

 その分気温も上昇し、暑さがとてつもなく厳しい。
 暑い暑い暑い暑い。
 皆さん、くれぐれもご自愛くださいね。
 特に、熱中症にはお気をつけのほど。


 両耳の不調が続く。


 昨夜、1時頃寝床に就くも、いろいろと考えていて、2時頃まで寝つけず。
 それでも、7時少し前に目が醒める。


 パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルが演奏したシューマンの交響曲第2番&序曲集<RCA>を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進める。


 平野甲賀の『きょうかたるきのうのこと』<晶文社>を読了する。
 本の装丁についてや、六月劇場(黒テントの前身の一つ)での舞台美術についてなど、平野さんの来し方が綴られているのだけれど、題名通り、きょう(今)、さらにはあした(これから)の視点がきちんとあることで、単なる懐古譚には終わっていない。
 そして、肩肘を張らない姿勢もいい。


 9時台に外出して下京図書館へ。
 『きょうかたるきのうのこと』、佐々木中の『戦争と一人の作家』<河出書房新社>、木下昌輝の『宇喜多の捨て嫁』<文藝春秋>、柳広司の『象は忘れない』<同>、絲山秋子の『薄情』<新潮社>、上田岳弘の『異郷の友人』<同>、ネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団が演奏したグノーの交響曲第1番&第2番、『ファウスト』のバレエ音楽<PHILIPS>、マイケル・ティルソン・トーマス指揮ロンドン交響楽団が演奏した『ストラヴィンスキー・イン・アメリカ』<RCA>を返却し、豊下楢彦の『昭和天皇の戦後』<岩波書店>、桐野夏生の『ハピネス』<光文社>、柚月裕子の『パレートの誤算』<祥伝社>、山下澄人の『鳥の会議』<河出書房新社>、中原昌也の『軽率の曖昧な軽さ』<同>、パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルが演奏したベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」&第8番、第6番「田園」&第2番<ともにRCA>を新たに借りる。


 帰宅後、ベートーヴェンの交響曲第3番&第8番、第6番を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進めたり、『痾紅毛日記』を書き進めたりする。
 『痾紅毛日記』は、原稿用紙に換算して18枚分を超えた。


 午後、パーヴォ・ヤルヴィ指揮のベートーヴェンの交響曲第2番、第5番&第1番、第4番&第7番、さらに第3番&第8番、第6番&第2番を聴く。
 手持ちの第5番&第1番や第4番&第7番の感想でも記したことがあるはずだが、いわゆるピリオド・スタイルを援用したクリアでシャープ、きびきびとしてメリハリのよく効いた実に聴き心地のよい演奏だ。
 ドイツ・カンマーフィルも、ソロ、アンサンブルともに精度が高い。
(ただし、ドイツ・カンマーフィルとピリオド・スタイルは、すでに20数年前のハインリヒ・シフがシェフの頃から取り入れられていて、1995年の1月1日にケルンで聴いたベートーヴェンのエロイカ・シンフォニーもまさしくその流儀で演奏されたものだった。その後のシェフ、ダニエル・ハーディング、トーマス・ヘンゲルブロックともに、ピリオド・スタイルと密接に関係のある指揮者であることは言うまでもあるまい)


 仕事関係の作業を進めたり、『昭和天皇の戦後』を読み始めたりする。


 まもなく外出して、錦湯さんへ。
 39回目となるネオ落語・セントラルなり。
 今夜は桂ぽんぽ娘さんと笑福亭智丸さんの再登場ということで、いったい何が起こるか愉しみだ。
 それじゃあ、行って来ます!
posted by figarok492na at 18:37| Comment(0) | TrackBack(0) | CLACLA日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする