雨降り。
どんよりとして、梅雨らしいお天気の一日。
気温はあまり上昇しなかったものの、じめじめとしてあまり快ならず。
皆さん、くれぐれもご自愛くださいね。
気圧と湿度のWパンチ。
そして、両耳の不調が続く。
音楽評論家で、指揮者としての活動でも知られた宇野功芳が亡くなった。86歳。
東京の生まれで、国立音楽大学声楽科を卒業する。
結核療養中、ブルーノ・ワルターに手紙を送ったところ彼から返事があったことが一つのきっかけとなり、評論活動を開始する。
独特の文体と、「(自分にとって)いいものはいい、悪いものは悪い」というはっきりとした評価の在り様、さらには特に管弦楽における確信犯とでも呼ぶべきアクの強い指揮(楽曲把握)もあって、盲信的なファンと悪罵悪口を投げつけるアンチが拮抗するなど、好き嫌いを大きく分ける評論家だった。
ハンス・クナッパーツブッシュやカール・シューリヒト、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、セルジュ・チェリビダッケらを高く評価する一方、近年ではピリオド・スタイルの演奏などにも理解を示していた。
なお、父親は漫談家の牧野周一である。
深く、深く黙祷。
香具師ペテン師が横行する今日この頃。
見え見え馬鹿丸出しの嘘つきには騙されまい。
昨夜、1時頃寝床に就き、マリア・ジョアン・ピリスが弾いたショパンの夜想曲第11番〜第21番<ドイツ・グラモフォン>を聴きながら眠る。
で、8時に起きる。
午前中、NHKラジオ第1の『音楽の泉』(ラフマニノフのピアノ曲の特集)やNHK・FMの『名演奏ライブラリー』、グレン・グールドが弾いたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第5番〜第7番<SONY/BMG>を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進めたり、『いずくにか』や『Kiss for Two』の手直しを行ったりする。
『名演奏ライブラリー』は、没後10年を記念して岩城宏之の特集。
NHK交響楽団との外山雄三の管弦楽のためのラプソディ、ウィーン国立歌劇場管弦楽団とのリストのハンガリー狂詩曲第4番とラコッツィ行進曲、バンベルク交響楽団とのブラームスの悲劇的序曲、メルボルン交響楽団とのラヴェルのスペイン狂詩曲、バルトークのバレエ音楽『中国の不思議な役人』、武満徹の『夢の時』などが放送されていた。
コンサートホール・レーベルから頒布された中古LPを持っているリストのハンガリー狂詩曲集の中から、なかなか管弦楽版のないラコッツィ行進曲を聴くことができて嬉しかった。
満津岡さんの選曲に感謝。
午後、ピリスとエマニュエル・クリヴィヌ指揮ヨーロッパ室内管弦楽団が演奏したショパンのピアノ協奏曲第1番他<ドイツ・グラモフォン>、NHK・FMの『きらクラ!』を途中まで聴いたりしながら、仕事関係の作業を進めたり、松家仁之の『沈むフランシス』<新潮社>を読み始めたりする。
ほかに、『離苦あれば苦あり』という作品を思いついた。
15時台に外出し、五条河原町近辺のAntenna Mediaへ。
気持ちのいいチョップ第2回『定刻開演マシン00分交換日記』を観る。
詳しくは、前回の記事をご参照のほど。
ああ、面白かった!
終了後、仕事関係の用件を片付け、夕飯用の買い物をすませて、18時近くに帰宅した。
帰宅後、ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーンフィル他が演奏したブラームスの管弦楽作品集<タワーレコード/DECCA>を聴いたりしながら、気持ちのいいチョップの観劇記録を投稿したり、雑件を片付けたりする。
NHK・FMの『ブラボー!オーケストラ』を聴く。
佐渡裕指揮東京フィルが演奏したアダムズの『議長は踊る』、エマーソン作曲、吉松隆編曲の『タルカス』、ラフマニノフの交響曲第2番から第1楽章のライヴ録音が放送されていた。
こうやって、交響曲がぶつ切りで放送されるのは、やっぱり面白いことじゃないなあ。
続けて、『リサイタル・ノヴァ』を聴く。
トランペットの守岡未央が出演していた。
さらに、ピリスが弾いたショパンの夜想曲全集を聴く。
夕飯後、仕事関係の作業を進めたり、『Kiss for Two』の改訂作業を行ったり、『沈むフランシス』を読み進めたりする。
今日も、甘いものは食さず。
我慢我慢。
夜になっても、雨、雨、雨。
書く。
そして、筆入れを行う。
今はそのことに専念する。
明日がいい日でありますように!
それじゃあ、おやすみなさい。
2016年06月12日
気持ちのいいチョップ 第2回『定刻開演マシン00分交換日記』
☆気持ちのいいチョップ第2回『定刻開演マシン00分交換日記』
出演:小川晶弘、横山清正
(2016年6月12日16時開演の回/Antenna Media)
所属していた月面クロワッサンのほか、数々の客演でも活躍中の小川晶弘と横山清正による演劇ユニット、気持ちのいいチョップの第2回公演『定刻開演マシン00分交換日記』を観に、五条河原町近くのAntenna Mediaまで足を運んだ。
(途中退場が自由で、連絡もとり易そうという「保険」があったこともあり)
タイトルの通り、昨日11日、今日12日の二日間、11時〜20時45分まで、毎時00分ごとに必ず上演をスタートさせ、つごう20ステージをこなそうとする怒涛の企画だが、こちらが観た回は16ステージ目、心身両面で疲労困憊の中、小川君、横山君の二人は見事に45分間を演じ切った。
内容はといえば、これまたタイトルの通り4月以降始めた交換日記の、各々が各々の書いた文章を読んでいくというもの。
ちなみに、フラットなAntenna Mediaのスペースの半分程度を上演スペースに割り当て、小川君、横山君の部屋といったセットが組まれていた。
また、この交換日記をプリントアウトしたものが、上演中参照できるよう客席に準備されてもいた。
途中から公開されたということも加わって、当然「他人の目」を意識した内容なのだけれど、だからこそか、二人の実生活がまざまざと表現されていて、非常におかかなしい。
ユーモアをまぶしつつも、演劇活動を続ける傍ら労働や学業に勤しまざるをえないその日常の描写と筆致は、純文学の新人賞の応募作品と言われてもなんら不思議ではないほどの代物だ。
もちろんそこは、演者が存在するライヴであるからして、いろいろと仕掛けも施されている。
メタ的趣向もあれば、擬即興的趣向その他もろもろ。
ただ、そうした趣向が意図した以上にぐだぐだとなって、やけのやんぱち必死のぱっちに観えたのと、それでもお客さんの前でやっているというラインを守っていこうとする二人の姿がどうにも面白かった。
まさしく、交換日記のリアルさと、ライヴならではのリアルさの、二重のリアルさを愉しむことができた。
その意味でも、これは本当に接しておいてよかったと思う。
正直、自分のことは棚において、それじゃあ、これからどうしていくの?という疑問はどうしても付きまとってしまうのだけれど、まずは小川君と横山君の今後のさらなる活躍と研鑚を心から祈っていきたい。
できうるならば、二人を知らない人にも、人にこそ観て欲しい。
残すところ、あと2回。
まだ間に合います。
ああ、面白かった!
出演:小川晶弘、横山清正
(2016年6月12日16時開演の回/Antenna Media)
所属していた月面クロワッサンのほか、数々の客演でも活躍中の小川晶弘と横山清正による演劇ユニット、気持ちのいいチョップの第2回公演『定刻開演マシン00分交換日記』を観に、五条河原町近くのAntenna Mediaまで足を運んだ。
(途中退場が自由で、連絡もとり易そうという「保険」があったこともあり)
タイトルの通り、昨日11日、今日12日の二日間、11時〜20時45分まで、毎時00分ごとに必ず上演をスタートさせ、つごう20ステージをこなそうとする怒涛の企画だが、こちらが観た回は16ステージ目、心身両面で疲労困憊の中、小川君、横山君の二人は見事に45分間を演じ切った。
内容はといえば、これまたタイトルの通り4月以降始めた交換日記の、各々が各々の書いた文章を読んでいくというもの。
ちなみに、フラットなAntenna Mediaのスペースの半分程度を上演スペースに割り当て、小川君、横山君の部屋といったセットが組まれていた。
また、この交換日記をプリントアウトしたものが、上演中参照できるよう客席に準備されてもいた。
途中から公開されたということも加わって、当然「他人の目」を意識した内容なのだけれど、だからこそか、二人の実生活がまざまざと表現されていて、非常におかかなしい。
ユーモアをまぶしつつも、演劇活動を続ける傍ら労働や学業に勤しまざるをえないその日常の描写と筆致は、純文学の新人賞の応募作品と言われてもなんら不思議ではないほどの代物だ。
もちろんそこは、演者が存在するライヴであるからして、いろいろと仕掛けも施されている。
メタ的趣向もあれば、擬即興的趣向その他もろもろ。
ただ、そうした趣向が意図した以上にぐだぐだとなって、やけのやんぱち必死のぱっちに観えたのと、それでもお客さんの前でやっているというラインを守っていこうとする二人の姿がどうにも面白かった。
まさしく、交換日記のリアルさと、ライヴならではのリアルさの、二重のリアルさを愉しむことができた。
その意味でも、これは本当に接しておいてよかったと思う。
正直、自分のことは棚において、それじゃあ、これからどうしていくの?という疑問はどうしても付きまとってしまうのだけれど、まずは小川君と横山君の今後のさらなる活躍と研鑚を心から祈っていきたい。
できうるならば、二人を知らない人にも、人にこそ観て欲しい。
残すところ、あと2回。
まだ間に合います。
ああ、面白かった!