今日で4月も終わり。
一日一日を本当に大切にして、為したいこと為すべきことをしっかり為していかなければ。
そして、死を忘れないこと。
世はゴールデンウィーク(三連休)の二日目。
晴天。
いいお天気、いい青空の一日となる。
気温はそこそこ上昇するも、風が強し。
季節の変わり目、皆さんくれぐれもご自愛くださいね。
昨夜1時過ぎに寝床に就き、7時半過ぎに起きる。
8時まで寝るつもりだったが、目が醒めてしまった。
で、毎週恒例の洗濯を決行する。
ケヴィン・マロン指揮アレイディア・アンサンブルが演奏したヘンデルの水上の音楽全曲&王宮の花火の音楽<NAXOS>や、ABCラジオの『征平吉弥の土曜も全開!!』を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進めたり、『犬神家の末裔』を書き進めたり、下書き分を手直しして第29回として投稿したり、関幸彦の『恋する武士 闘う貴族』<山川出版社>を読み進めたりする。
先方の都合でだいぶん遅れる形で仕事関係の予定をすませる。
できれば大阪まで足を運びたかったが…。
16時に外出し、仕事関係の用件を片付けてからJRの二条駅へ。
京都で乗り換えて、大津へ。
そこから歩いてびわ湖ホールに行く。
着いてから、無料バスが出ていることを知る。
うむむ。
で、チケットを購入したのち、しばし資料コーナーなどで休む。
JEUGIAが出店してるなと思ってのぞくと、四条店時代にお世話になった方を発見。
声をかけ、少しお話を聴く。
その後、メインロビーでのイリーナ・メジューエワの演奏(グリーグのアリエッタとウェーバーの舞踏への勧誘)を聴いたのち大ホールに入り、カンマーアカデミー・ポツダムのコンサートを聴く。
詳しくは、前回の記事(コンサート記録)をご参照のほど。
ああ、愉しかった!!
帰りは無料バスを使い、大津駅から京都乗り換えで二条駅に着き、夕飯用の買い物をすませて20時半過ぎに帰宅した。
夕飯後、古今亭志ん朝の『寝床』と『刀屋』<ソニー>を聴いたりしながら、コンサート記録を投稿したり、雑件を片付けたりする。
今日は、甘いものは食さず。
我慢我慢。
明日もカンマーアカデミー・ポツダムを聴きに、びわ湖ホールまで足を運ぶ予定。
明日は行きも無料バスに乗せてもらおう。
明日がいい日でありますように!
来月がいい月でありますように!
それじゃあ、おやすみなさい。
2016年04月30日
ラ・フォル・ジュルネびわ湖2016 カンマーアカデミー・ポツダム
☆ラ・フォル・ジュルネびわ湖2016 30-L-4 カンマーアカデミー・ポツダム
管弦楽:カンマーアカデミー・ポツダム
会場:滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール大ホール
座席:2階2RA列9番
(2016年4月30日18時45分開演)
明解なテーマの下、名曲を中心としたプログラムの1時間弱のコンサートを同時多発的に開催し、低価格で提供する。
そんなラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンは、もはやゴールデンウィークの風物詩の一つといってよいばかりでなく、金沢や新潟と東京以外の都市でも慣れ親しまれるようになった。
びわ湖ホールを中心とするラ・フォル・ジュルネびわ湖も今年でもう7回になるというが、7回目にしてようやっと僕も足を運ぶことにした。
と、言うのもドイツはポツダム(ポツダム会議で有名なベルリン近郊の都市)を本拠とする室内オーケストラ、カンマーアカデミー・ポツダムが登場すると知ったからだ。
カンマーアカデミー・ポツダムといえば、イタリア出身の指揮者アントネッロ・マナコルダとのシューベルトの交響曲全集の鮮烈清新な演奏が印象深く、すでに何度かCDレビューも投稿してきたが、ラ・フォル・ジュルネびわ湖では、ヴァイオリンのユキ・カサイをリーダーとした小編成のアンサンブルで、バロック音楽中心のプログラムを演奏する。
カンマーアカデミー・ポツダムにとって一日目となる今日は、ヘンデルの水上の音楽から第1組曲と第2組曲が取り上げられていた。
おなじみ第2組曲のア・ラ・ホーンパイプをはじめ、有名な水上の音楽の中でも特に耳なじみのよいナンバーが並んだ、まさしくいいとこどりのプログラムである。
第1ヴァイオリン5、第2ヴァイオリン5、ヴィオラ3、チェロ2、コントラバス1、オーボエ2、ファゴット1、ホルン2、第2組曲からトランペット2、チェンバロ1の編成で、ホルンとトランペットはピリオド楽器(ナチュラルホルンとナチュラルトランペットと呼ぶ)、対向配置の上にチェロとチェンバロ以外は立っての演奏。
ということで、それってピリオド・スタイル?
と思った方は大正解だ。
弦楽器のビブラートは抑制され、強弱の変化ははっきりとし、テンポは速い…。
といったことをくどくどくだくだと記さなくってもいいか。
モダン楽器のオーケストラであろうと、バロック期の音楽を演奏する際はピリオド奏法をとるのがもはや当たり前(欧米では?)ということがよくわかる。
ホルンなど演奏の難しさを感じさせる部分もあったのだけれど、カンマーアカデミー・ポツダムはインティメートで伸びやかなアンサンブルでもって、ヘンデルの水上の音楽の持つ特性魅力(例えば、この曲のトリオ・ソナタやコンチェルト・グロッソ的要素であるとか)を巧みに表していた。
中でも、弱音部分での表情の豊かさが強く印象に残った。
そうそう、演奏者たちの愉しげな様子も嬉しかったんだった。
びわ湖ホールの大ホールは大きなホールだが、クリアに響いて聴きやすかった。
その分、若干空席が多かったのは残念でならないが。
あとわかってはいるんだけれど、やっぱり1時間弱では食い足りなさが残ってしまう。
次回は、ぜひマナコルダとともに来日して、シューベルトの交響曲など古典派や初期ロマン派の作品も聴かせて欲しい。
ああ、愉しかった!!
管弦楽:カンマーアカデミー・ポツダム
会場:滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール大ホール
座席:2階2RA列9番
(2016年4月30日18時45分開演)
明解なテーマの下、名曲を中心としたプログラムの1時間弱のコンサートを同時多発的に開催し、低価格で提供する。
そんなラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンは、もはやゴールデンウィークの風物詩の一つといってよいばかりでなく、金沢や新潟と東京以外の都市でも慣れ親しまれるようになった。
びわ湖ホールを中心とするラ・フォル・ジュルネびわ湖も今年でもう7回になるというが、7回目にしてようやっと僕も足を運ぶことにした。
と、言うのもドイツはポツダム(ポツダム会議で有名なベルリン近郊の都市)を本拠とする室内オーケストラ、カンマーアカデミー・ポツダムが登場すると知ったからだ。
カンマーアカデミー・ポツダムといえば、イタリア出身の指揮者アントネッロ・マナコルダとのシューベルトの交響曲全集の鮮烈清新な演奏が印象深く、すでに何度かCDレビューも投稿してきたが、ラ・フォル・ジュルネびわ湖では、ヴァイオリンのユキ・カサイをリーダーとした小編成のアンサンブルで、バロック音楽中心のプログラムを演奏する。
カンマーアカデミー・ポツダムにとって一日目となる今日は、ヘンデルの水上の音楽から第1組曲と第2組曲が取り上げられていた。
おなじみ第2組曲のア・ラ・ホーンパイプをはじめ、有名な水上の音楽の中でも特に耳なじみのよいナンバーが並んだ、まさしくいいとこどりのプログラムである。
第1ヴァイオリン5、第2ヴァイオリン5、ヴィオラ3、チェロ2、コントラバス1、オーボエ2、ファゴット1、ホルン2、第2組曲からトランペット2、チェンバロ1の編成で、ホルンとトランペットはピリオド楽器(ナチュラルホルンとナチュラルトランペットと呼ぶ)、対向配置の上にチェロとチェンバロ以外は立っての演奏。
ということで、それってピリオド・スタイル?
と思った方は大正解だ。
弦楽器のビブラートは抑制され、強弱の変化ははっきりとし、テンポは速い…。
といったことをくどくどくだくだと記さなくってもいいか。
モダン楽器のオーケストラであろうと、バロック期の音楽を演奏する際はピリオド奏法をとるのがもはや当たり前(欧米では?)ということがよくわかる。
ホルンなど演奏の難しさを感じさせる部分もあったのだけれど、カンマーアカデミー・ポツダムはインティメートで伸びやかなアンサンブルでもって、ヘンデルの水上の音楽の持つ特性魅力(例えば、この曲のトリオ・ソナタやコンチェルト・グロッソ的要素であるとか)を巧みに表していた。
中でも、弱音部分での表情の豊かさが強く印象に残った。
そうそう、演奏者たちの愉しげな様子も嬉しかったんだった。
びわ湖ホールの大ホールは大きなホールだが、クリアに響いて聴きやすかった。
その分、若干空席が多かったのは残念でならないが。
あとわかってはいるんだけれど、やっぱり1時間弱では食い足りなさが残ってしまう。
次回は、ぜひマナコルダとともに来日して、シューベルトの交響曲など古典派や初期ロマン派の作品も聴かせて欲しい。
ああ、愉しかった!!
犬神家の末裔 第29回
*犬神家の末裔 第29回
そういえば、以前朱雀経康が興味深い話をしていた。
あれは、付き合い始めてしばらく経ってからのことだ。
経康が大学で日本文学を専攻していることの流れから、話が谷崎潤一郎の『細雪』に跳び、そのまま『犬神家の一族』へと繋がっていったのである。
「早百合さんは、那須の出身でしたよね」
「ええ、大学に入るまではずっと」
「だったら、犬神家の一族を読んだことはありますか」
早百合は一瞬どきりとしたが、ええと小さく頷き、映画も観ていますと付け加えた。
「実はね、犬神家の一族は、細雪の影響を受けてるんじゃないかと僕は思うんですよ」
「犬神家の一族が細雪の」
「そう。横溝正史が谷崎から大きな影響を受けてたってのは、割と有名な話なんです」
「えっ、そうなんですか」
「ええ。例えば江戸川乱歩なんかは、横溝正史が意識無意識は別にして、谷崎の着想を借りてたって趣旨の言葉を遺してますし、横溝正史自身、小林信彦との対談で谷崎からの影響を語ってますよ。だいたい、谷崎の作品ってサスペンスフルですからね」
そこで言葉を切ると経康は、
「あっ、ごめんなさい。こういう話をし始めると、僕はついつい止まらなくなってしまうんですよ」
と謝った。
「いえ、そんなことないです。興味深い話なので、ぜひ聴かせてください」
急に早百合が大きな声を出したので、経康はほんの少し怪訝そうな表情を見せたが、すぐに笑顔に戻ると、
「それじゃあ、遠慮なく」
と、続きを話し始めた。
そういえば、以前朱雀経康が興味深い話をしていた。
あれは、付き合い始めてしばらく経ってからのことだ。
経康が大学で日本文学を専攻していることの流れから、話が谷崎潤一郎の『細雪』に跳び、そのまま『犬神家の一族』へと繋がっていったのである。
「早百合さんは、那須の出身でしたよね」
「ええ、大学に入るまではずっと」
「だったら、犬神家の一族を読んだことはありますか」
早百合は一瞬どきりとしたが、ええと小さく頷き、映画も観ていますと付け加えた。
「実はね、犬神家の一族は、細雪の影響を受けてるんじゃないかと僕は思うんですよ」
「犬神家の一族が細雪の」
「そう。横溝正史が谷崎から大きな影響を受けてたってのは、割と有名な話なんです」
「えっ、そうなんですか」
「ええ。例えば江戸川乱歩なんかは、横溝正史が意識無意識は別にして、谷崎の着想を借りてたって趣旨の言葉を遺してますし、横溝正史自身、小林信彦との対談で谷崎からの影響を語ってますよ。だいたい、谷崎の作品ってサスペンスフルですからね」
そこで言葉を切ると経康は、
「あっ、ごめんなさい。こういう話をし始めると、僕はついつい止まらなくなってしまうんですよ」
と謝った。
「いえ、そんなことないです。興味深い話なので、ぜひ聴かせてください」
急に早百合が大きな声を出したので、経康はほんの少し怪訝そうな表情を見せたが、すぐに笑顔に戻ると、
「それじゃあ、遠慮なく」
と、続きを話し始めた。