午前中はどんよりとしたお天気で、お昼過ぎぐらいから雨となる。
明日も雨らしい。
雨とともに、気温も下がる。
皆さん、くれぐれもご自愛くださいね。
特に、風邪など召しませんように。
両耳の不調に、鼻のぐじゅつき。
そして、気圧と湿度のWパンチと、身体の重たい一日となる。
三菱自動車の燃費偽装問題が取り沙汰されている。
いろいろと考えることあり。
アメリカ大統領選。
民主党は、ヒラリー・クリントン氏の指名獲得が濃厚になった旨報じられている。
他方共和党は、トランプ氏の指名獲得ということになるのだろうか。
シャンソン歌手で作家の戸川昌子が亡くなった。85歳。
シャンソン歌手としての活動の傍ら、小説も執筆。
『猟人日記』で直木賞を受賞した。
また、俳優としての活動も行ったほか、ワイドショーなどテレビのバラエティ番組での歯に衣着せぬ発言のコメンテーターとしても知られた。
深く、深く黙祷。
昨夜24時半過ぎに寝床に就いて、7時に起きた。
NHKのラジオ番組やピアノのエレーヌ・グリモーとバイエルン放送交響楽団室内管弦楽団が演奏したモーツァルトのピアノ協奏曲第23番<ドイツ・グラモフォン>を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進める。
9時半頃外出し、下京図書館へ。
金原ひとみの『マリアージュ・マリアージュ』<新潮社>、伊坂幸太郎の『アイネクライネナハトムジーク』<幻冬舎>(これは本を開いてから、すでに読み終えていたことを思い出す。うむむ)、角田光代の『坂の途中の家』<朝日新聞出版>、原彬久の『戦後政治の証言者たち』<岩波書店>、リカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団が演奏したブラームスの交響曲全集・管弦楽曲集<DECCA>を返却し、予約しておいた野坂昭如の『絶筆』<新潮社>、関幸彦の『恋する武士 闘う貴族』<山川出版社>、木村二郎の『残酷なチョコレート』<東京創元社>、窪美澄の『水やりはいつも深夜だけど』<角川書店>、松波太郎の『ホモサピエンスの瞬間』<文藝春秋>、『最新版 クラシック名盤大全 交響曲・管弦楽曲篇[下]』<音楽之友社>、エマーソン弦楽4重奏団が演奏したショスタコーヴィチの弦楽4重奏曲全集<ドイツ・グラモフォン>を新たに借りる。
帰宅後、早速エマーソン弦楽4重奏団が演奏したショスタコーヴィチの弦楽4重奏曲第1番&第2番&第3番、第4番を聴いたりしながら、『犬神家の末裔』の手直しをしたり、書き進めたりする。
正午過ぎ、『犬神家の末裔』の第26回を投稿する。
午後、ABCラジオの『桑原征平粋も甘いも水曜日』や、ショスタコーヴィチの弦楽4重奏曲第5番&第6番、第7番&第8番&第9番、第10番を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進めたり、『絶筆』を読み始めたりする。
『絶筆』は、2003年に脳梗塞で倒れてのちの野坂昭如の遺作集。
日記を中心に編まれているが、自らの日常を記しつつ、社会的状況について言葉を重ねているのも野坂さんらしいなあと思う。
特に、東日本大震災以前の地震に接して、何度も原子力発電所に厳しい目を向けている点が印象深い。
途中、20分ほど昼寝をした。
夕方になって再び外出し、夕飯用の買い物をすませる。
帰宅後、エマーソン弦楽4重奏団が演奏したショスタコーヴィチのアダージョ(エレジー)&アレグレット(ポルカ)&弦楽4重奏曲第11番&第12番を聴きながら、雑件を片付ける。
途中夕飯を挟み、NHK・FMでレナード・スラットキン指揮NHK交響楽団の第1834回定期公演の実況中継(サントリーホール大ホール)を聴く。
バーンスタインの『キャンディード』序曲、『オン・ザ・タウン』から3つのダンス・エピソード、『ウェストサイド・ストーリー』からシンフォニック・ダンス、マーラーの交響曲第4番(安井陽子のソプラノ独唱)が演奏されていた。
明度が高いというか、線がくっきりと太い演奏だった。
続けて、エマーソン弦楽4重奏団が演奏したショスタコーヴィチの弦楽4重奏曲第13番、第14番&第15番を聴く。
明度の高さ、線の明解さでいえば、エマーソン弦楽4重奏団が演奏したショスタコーヴィチの弦楽4重奏曲もひけをとらない。
作品の持つ屈託した感情は若干乏しいが、音楽の構造を識るという意味では実に優れた演奏だと思う。
それにしても、ライヴ録音とは思えぬ精度の高さには驚く。
(ライヴといっても、いろいろいじってはあるだろうけど)
夕飯後、仕事関係の作業を進めたり、『絶筆』を読み進めたりする。
今日も、甘いものは食さず。
我慢我慢。
明日がいい日でありますように!
それじゃあ、おやすみなさい。
2016年04月27日
犬神家の末裔 第26回
*犬神家の末裔 第26回
「ああ、美味しかった」
そう言って、沙紀がカプチーノを口に運んだ。
苦味の効いたエスプレッソを味わいながら、早百合は大きく頷いた。
本場で五年間修業を積み、さらに東京や横浜で腕を磨いたというだけあって、戸倉のつくるイタリア料理は本格的で実に美味しかった。
その上で、地産地消というのか、那須菜や白戸鱒など地元那須の食材がふんだんに使用されているのも魅力的だ。
早百合たちがランチを注文してしばらくすると、観光客らしい若い女性の三人組が入ってきたので、戸倉も由美子もそちらにかかりきりになっている。
「人気あるんだね」
「雑誌とか、あとネットでも取り上げられてるから」
「へえ、そうなんだ」
三人組の一人が那須菜と川エビのサラダをスマホで撮影しているのが目に入った。
「あれ、フェイスブックとかツイッターにアップするんだよ」
「ふうん」
「やってないよね」
「だって、あんまりそういうの得意じゃないから」
「私、やってるよ。ほら」
沙紀はジャンパーのポケットからスマホを取り出して器用に操作すると、液晶画面を早百合のほうに向けた。
ペパーミントパティのイラストをアイコンにした、キサキサキ!というアカウントで、「朝起きるのつらいわ」とか「今から買い物。ついでにランチ」といった短めのツイートが続いている。
「キサキサキ」
「そうだよ」
小学生の頃、沙紀は少女漫画家になるのが夢だった。
そんな沙紀のために早百合が付けたペンネームが、キサキサキなのだ。
「ツイッターなんてやってたっけ」
「うん。二年ぐらい前からね」
「そっかあ」
「やんないの」
「やったらどうかって、言われてるんだけどね」
「やったらいいのに。フォローするよ」
「面倒だぺ」
「らっしいなあ」
「まあね」
早百合は冷水を口に含んだ。
「なんで始めたの」
「いろいろ」
「いろいろ」
「そう、いろいろ」
沙紀は微妙な笑顔を浮かべた。
そして、早百合に一言断ると、「ともだちとおしゃべり中」とツイートした。
「ああ、美味しかった」
そう言って、沙紀がカプチーノを口に運んだ。
苦味の効いたエスプレッソを味わいながら、早百合は大きく頷いた。
本場で五年間修業を積み、さらに東京や横浜で腕を磨いたというだけあって、戸倉のつくるイタリア料理は本格的で実に美味しかった。
その上で、地産地消というのか、那須菜や白戸鱒など地元那須の食材がふんだんに使用されているのも魅力的だ。
早百合たちがランチを注文してしばらくすると、観光客らしい若い女性の三人組が入ってきたので、戸倉も由美子もそちらにかかりきりになっている。
「人気あるんだね」
「雑誌とか、あとネットでも取り上げられてるから」
「へえ、そうなんだ」
三人組の一人が那須菜と川エビのサラダをスマホで撮影しているのが目に入った。
「あれ、フェイスブックとかツイッターにアップするんだよ」
「ふうん」
「やってないよね」
「だって、あんまりそういうの得意じゃないから」
「私、やってるよ。ほら」
沙紀はジャンパーのポケットからスマホを取り出して器用に操作すると、液晶画面を早百合のほうに向けた。
ペパーミントパティのイラストをアイコンにした、キサキサキ!というアカウントで、「朝起きるのつらいわ」とか「今から買い物。ついでにランチ」といった短めのツイートが続いている。
「キサキサキ」
「そうだよ」
小学生の頃、沙紀は少女漫画家になるのが夢だった。
そんな沙紀のために早百合が付けたペンネームが、キサキサキなのだ。
「ツイッターなんてやってたっけ」
「うん。二年ぐらい前からね」
「そっかあ」
「やんないの」
「やったらどうかって、言われてるんだけどね」
「やったらいいのに。フォローするよ」
「面倒だぺ」
「らっしいなあ」
「まあね」
早百合は冷水を口に含んだ。
「なんで始めたの」
「いろいろ」
「いろいろ」
「そう、いろいろ」
沙紀は微妙な笑顔を浮かべた。
そして、早百合に一言断ると、「ともだちとおしゃべり中」とツイートした。