どんよりとしたお天気から晴天へ。
気温も少し上昇したか。
くしゃみの連発や目の周りの痒みと、今日も花粉症に悩まされる。
やれやれ。
アメリカのオバマ大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長が握手する姿が、夕刊に掲載されている。
両国の関係もそうだけれど、アメリカ政府の今後の動き、目算などについてもいろいろと考える。
そして、日本(安倍内閣)の対米協力についても。
昨夜、NHKのラジオ深夜便を聴いたりしながら、3時半頃まで仕事関係の作業を進めたり、新しい作品について考えたりする。
真向かいのマンション奥のボロ家の工事もそうだけれど、投票日まであと僅かということで選挙カーがさらにかまびすしい。
絶叫調というか、空疎な言葉を吐き散らしていてうっとうしいかぎり。
午前中、仕事関係の予定をすませる。
お昼過ぎ、グレン・グールドが弾いたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第5番〜第7番<SONY/BMG>を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進めたり、青木玉緒の『風はこぶ』<講談社>を読み進めたりする。
14時台に外出し、いくつか用件を片付けてから元・立誠小学校へ。
音楽室で、トリコ・A×CHAiroiPLIN/安部公房作品合同上演プロジェクトを観る。
詳しくは、前回の記事(観劇記録)をご参照のほど。
ああ、面白かった!
開演前終演後、関係各氏と話をしたり挨拶をしたりする。
その後、再び用件を片付け、OPAのタワーレコードで中古CDを購入し、夕飯用の買い物をすませて19時20分に帰宅した。
帰宅後、購入したばかりのアンドリュー・デイヴィス指揮ロイヤル・ストックホルム・フィルが演奏した『ノーベル賞授賞式典で演奏されてきた作品集(「これがノーベル賞のオーケストラだ!!」のタイトルで国内盤がリリースされていた)』<FINLANDIA>を2回聴く。
アルヴェーンの祝典音楽に始まり、バーンスタインの『キャンディード』序曲やバーバーの弦楽のためのアダージョ、ドヴォルザークのスラヴ舞曲第9番、ブラームスの大学祝典序曲、グリンカの『ルスランとリュドミラ』序曲、グリーグの『ペール・ギュント』から朝、シベリウスのカレリア組曲から行進曲風に等、ノーベル賞の授賞式典で演奏されてきた音楽を、実際に授賞式典を担当しているロイヤル・ストックホルム・フィルが演奏したものだ。
粗さを感じる部分はありつつも、メジャーマイナーのバランスのとれた選曲もあって、実に耳なじみのよいアルバムに仕上がっている。
続けて、NHK・FMの『クラシックの迷宮』を聴く。
今夜は、スクリャービンの特集だった。
神秘主義云々もあってのことか、スクリャービンの音楽ってそれほど好んで聴かないなあ。
そういえば、CDも持っていないし。
いや、嫌いってことはないんだけど。
夕飯後、観劇記録の準備をしたり、『風はこぶ』を読み進めたりする。
今日は、ツイスターズチョコバーを食す。
寺町の業務スーパーで購入したポーランド原産のもので、ソフトキャラメルとピーナッツが入ったねっとりとした甘さのチョコバー2本でした。
ごちそうさま!
明日がいい日でありますように!
それじゃあ、おやすみなさい。
2015年04月11日
トリコ・A×CHAiroiPLIN/安部公房作品合同上演プロジェクト
☆トリコ・A×CHAiroiPLIN/安部公房作品合同上演プロジェクト
*トリコ・A『An Object Tells』
原作:安部公房(小説『棒』)
構成・演出:山口茜
振付:松本成弘
*CHAiroiPLIN『FRIEND』〜踊る戯曲1〜
原作:安部公房(『友達』)
構成・演出・振付:スズキ拓朗
(2015年4月11日16時開演/元・立誠小学校音楽室)
CONDORSのメンバー、スズキ拓朗が主宰を務めるCHAiroiPLINにとって初の京都公演となる、トリコ・A×CHAiroiPLIN/安部公房作品合同上演プロジェクトを観たが、このスズキ拓朗とCHAiroiPLINは掛け値なしに目の離せない表現者であり団体であると思い知らされた。
2013年度の若手演出家コンクール最優秀受賞作品である『FRIEND』は、安部公房の『友達』をスズキさんが仕立て直したもので(登場人物も数人増減がある)、「踊る戯曲」という看板に全く偽りはない。
結婚を間近に控えた一人暮らしの男のアパートの部屋に、父母祖母と娘3人息子3人しめて9人の家族がやって来る。
男は早速家族を追い出そうとするものの…。
といった展開は、都市における個の孤独や孤立だとか、自己存在の不安定さだとか、集団組織の持つ悪意だとか、まさしく安部公房ならではのものだが、粒揃いの演者陣はときに激しくときに穏やかな身体の動きを駆使して、それらを巧みに表現していく。
むろんそこは踊りの骨法をよくわかったスズキさんだけに、アンサンブル、個々人ともども見せ場魅せ場を設けることも忘れない。
終盤の「ぶち壊し」(もしくは祭とでも呼ぼうか)の場面等々、心底ぞくぞくとさせられた。
加えて、原作からの場面や台詞のチョイスも的確だし、例えば家族たちの風体などに到るまでテキストの背景にあるものへの配慮も行き届いている。
また、狂言回し的な存在を演じる清水ゆり(あるシーンの表情がとてもいい)のアコーディオンと「ソング」等、生音あり物ともに音楽が効果的に使用されている点(まず冒頭の選曲!これでもう唸った)や、映像の活用も安部公房と彼が影響を受けた先達たちの作品世界によく則っていると思う。
痛切切実でありながら、滑稽さ毒っ気にも満ちたバランス感覚のよさにも非常に好感が持てた。
終了後、観て本当によかったという想いにじわじわじわじわと包まれる濃密な作品であり、上演だった。
ああ、面白かった!
一方、トリコ・Aの『An Object Tells』は、現在アトリエ劇研の「アソシエイトアーティスト・ショーケースBグループでも上演中。
同じく安部公房の『棒』を山口茜が構成演出したもので、こちらもダンス(松本成弘の振付。個性的な風貌と強固な身体表現の持ち主)が積極的に織り込まれた作品となっていた。
ワークインプログレス、今後完成される作品の試演といった形のため、筋が通り切れていない感は否めないものの、だからこそ茜さんの本質というか、核となるものが如実に示されていたようにも思う。
そして、そうした内容であることと、演者が全て男性ということもあって、全て女性によって演じられた2011年7月のC.T.T. vol94における『ポストムーミン』(1日、アトリエ劇研)のことを思い出したりもした。
演者陣の中にはこれまでダンスとあまり関わりのなかった人も含まれていたが、ラストの乱舞などなど、皆奮闘していた。
どのような作品が出来上がるのか、とても愉しみである。
それにしても、スズキさんやCHAiroiPLINの面々には、今回の公演をきっかけにして今後も末長く京都で公演を行っていって欲しい。
今年8月に予定されている次回公演、踊る漫画『鳥獣戯画』(仮)(東京。シアタートラム)も、気になるなあ。
ほんと、東京まで観に行こうかな。
*トリコ・A『An Object Tells』
原作:安部公房(小説『棒』)
構成・演出:山口茜
振付:松本成弘
*CHAiroiPLIN『FRIEND』〜踊る戯曲1〜
原作:安部公房(『友達』)
構成・演出・振付:スズキ拓朗
(2015年4月11日16時開演/元・立誠小学校音楽室)
CONDORSのメンバー、スズキ拓朗が主宰を務めるCHAiroiPLINにとって初の京都公演となる、トリコ・A×CHAiroiPLIN/安部公房作品合同上演プロジェクトを観たが、このスズキ拓朗とCHAiroiPLINは掛け値なしに目の離せない表現者であり団体であると思い知らされた。
2013年度の若手演出家コンクール最優秀受賞作品である『FRIEND』は、安部公房の『友達』をスズキさんが仕立て直したもので(登場人物も数人増減がある)、「踊る戯曲」という看板に全く偽りはない。
結婚を間近に控えた一人暮らしの男のアパートの部屋に、父母祖母と娘3人息子3人しめて9人の家族がやって来る。
男は早速家族を追い出そうとするものの…。
といった展開は、都市における個の孤独や孤立だとか、自己存在の不安定さだとか、集団組織の持つ悪意だとか、まさしく安部公房ならではのものだが、粒揃いの演者陣はときに激しくときに穏やかな身体の動きを駆使して、それらを巧みに表現していく。
むろんそこは踊りの骨法をよくわかったスズキさんだけに、アンサンブル、個々人ともども見せ場魅せ場を設けることも忘れない。
終盤の「ぶち壊し」(もしくは祭とでも呼ぼうか)の場面等々、心底ぞくぞくとさせられた。
加えて、原作からの場面や台詞のチョイスも的確だし、例えば家族たちの風体などに到るまでテキストの背景にあるものへの配慮も行き届いている。
また、狂言回し的な存在を演じる清水ゆり(あるシーンの表情がとてもいい)のアコーディオンと「ソング」等、生音あり物ともに音楽が効果的に使用されている点(まず冒頭の選曲!これでもう唸った)や、映像の活用も安部公房と彼が影響を受けた先達たちの作品世界によく則っていると思う。
痛切切実でありながら、滑稽さ毒っ気にも満ちたバランス感覚のよさにも非常に好感が持てた。
終了後、観て本当によかったという想いにじわじわじわじわと包まれる濃密な作品であり、上演だった。
ああ、面白かった!
一方、トリコ・Aの『An Object Tells』は、現在アトリエ劇研の「アソシエイトアーティスト・ショーケースBグループでも上演中。
同じく安部公房の『棒』を山口茜が構成演出したもので、こちらもダンス(松本成弘の振付。個性的な風貌と強固な身体表現の持ち主)が積極的に織り込まれた作品となっていた。
ワークインプログレス、今後完成される作品の試演といった形のため、筋が通り切れていない感は否めないものの、だからこそ茜さんの本質というか、核となるものが如実に示されていたようにも思う。
そして、そうした内容であることと、演者が全て男性ということもあって、全て女性によって演じられた2011年7月のC.T.T. vol94における『ポストムーミン』(1日、アトリエ劇研)のことを思い出したりもした。
演者陣の中にはこれまでダンスとあまり関わりのなかった人も含まれていたが、ラストの乱舞などなど、皆奮闘していた。
どのような作品が出来上がるのか、とても愉しみである。
それにしても、スズキさんやCHAiroiPLINの面々には、今回の公演をきっかけにして今後も末長く京都で公演を行っていって欲しい。
今年8月に予定されている次回公演、踊る漫画『鳥獣戯画』(仮)(東京。シアタートラム)も、気になるなあ。
ほんと、東京まで観に行こうかな。