2013年も、残すところあと一日。
ああ。
どんよりとした感じはありつつも、青空の見えるお天気。
寒さはやはり厳しい。
皆さん、くれぐれも風邪にはお気をつけくださいね。
昨夕17時に外出し、シマフィルムの京都オフィスへ。
シネマカレッジ京都の忘年会に参加する。
谷口正晃監督はじめ、様々な方たちといろいろお話することができて、本当に愉しかった。
で、3時台まで粘っていたのだが、重要な文書を送信できていなかったことが発覚し、慌てて帰宅。
すぐに送信をすます。
5時少し前に就寝。
10時台に起きてすぐに外出し、仕事関係の用件を片づける。
帰宅後、シュテファン・ザンデルリンク指揮ロイヤル・フィルが演奏したハイドンの交響曲第100番「軍隊」&第94番「驚愕」他<Tring>、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮リヨン歌劇場管弦楽団が演奏したビゼーの交響曲&『アルルの女』抜粋<ERATO>、バリー・ワーズワース指揮BBCコンサート管弦楽団他が演奏した『ザ・ラストナイト・オブ・ザ・プロムス・コレクション』<PHILIPS>を聴いて、それぞれのCDレビューをアップする。
仕事関係の作業を進めたり、福間良明の『二・二六事件の幻影』<筑摩書房>を読み進めたり、キッチン周りの大掃除をすませたりする。
再び外出し、河原町へ。
仕事関係の用件を片づけたのち、Avisやスギ薬局などで買い物をすませ、帰宅する。
Avisでは中古CDではなく、CDを入れるためのビニール袋を購入した。
帰宅後、バリトンのロベルト・スカルトリーティがクリストフ・ルセ指揮レ・タラン・リリクの伴奏で歌った、モーツァルトや彼と同時代のウィーンで活躍した作曲家のアリア集『アマデウス&ウィーン』<オワゾリール>を聴く。
夕飯後、ユーリ・テミルカーノフ指揮サンクト・ペテルブルク・フィルが演奏したショスタコーヴィチの交響曲第7番<RCA>、ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルが演奏したマーラーの交響曲第9番<ポニー・キャニオン>を聴きながら、仕事関係の作業を進めたり、『二・二六事件の幻影』を読み進めたりする。
「戦後大衆文化とファシズムへの欲望」と副題にもあるように、『二・二六事件の幻影』は、二・二六事件が映画を中心とした戦後日本の大衆文化にどのように受容されていったか、その変遷を詳細に考察した一冊である。
面白し。
>将来のことですが、ある日突然、大きな事件が起るかもしれない、そうして徴兵制ということになるかもしれません。
私は、これは若い皆さんに何も恐怖を与えるために申しあげているのではございません。
現実的にそういうふうになるかもしれないということはよく考えていただいて、イデオロギーとか、主義だとかそういうようなことは抜きにしても、最低限の民主主義的な気持は守っていただきたいということは申しあげたいのであります<
(『二・二六事件の幻影』に引用されている、松本清張の言葉)
今日は、タンゴクッキーチョコを食す。
六角通のローソンストア100で購入した、マレーシア原産のチョコレート。
チョコクッキーの入ったミルクチョコで、まあまあ美味しうございました。
ごちそうさま!
明日がいい日でありますように!
それじゃあ、おやすみなさい。
2013年12月30日
ザ・ラストナイト・オブ・ザ・プロムス・コレクション
☆ザ・ラストナイト・オブ・ザ・プロムス・コレクション
指揮:バリー・ワーズワース
独唱:デッラ・ジョーンズ(メゾ・ソプラノ)
合唱:ロイヤル・コラール・ソサエティ
管弦楽:BBCコンサート管弦楽団
(1996年1月/デジタル・セッション録音)
<PHILIPS>454 172-2
ロンドン音楽界の夏の夜の風物詩といえば、どでかいロイヤル・アルバート・ホールで連日開催されるプロムス(BBCプロムス)ということになるが、中でももっとも有名な最終夜(ラストナイト・オブ・ザ・プロムス)をスタジオ録音で再現したのが、このCD。
エルガーの行進曲『威風堂々』第4番に始まって、ウォルトンの戴冠行進曲『王冠』、エルガーのエニグマ変奏曲から美しい第9変奏「ニムロッド」、ホルストの『我が祖国よ、私は誓う』(惑星の木星の有名な旋律に愛国的な歌詞をのせたもの。平原綾香のJupiterの元ネタっぽく聴こえて仕方ない)、ヴォーン=ウィリアムズのグリーンスリーヴズの主題による幻想曲、エルガーの『朝の歌』、エリック・コーツの『ロンドン』から第3曲(行進曲)、ヘンデルの戴冠式アンセムから合唱曲、クラークのトランペット・ヴォランタリー、かつてのプロムスを代表する指揮者ヘンリー・ウッドが作曲した『イギリスの海の歌による幻想曲』(『埴生の宿』や、ヘンデルの『見よ、勇者は帰る』の旋律がまんま登場する)、アーンの『ルール・ブリタニア』、エルガーの『威風堂々』第1番の合唱付き、パリーの『ジェルサレム』、そしてイギリス国歌『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』でしめるという、まさしくプロムスのラストナイトの雰囲気が存分に味わえること間違いなしの一枚だ。
正直、レナード・スラットキンならずとも、その愛国心の称揚には辟易しなくもないのだが、ばらばらなものを一つに繋ぎとめるためにはそんな仕掛けも必要だろうということは想像に難くないし、それより何より、音楽そのものが陽性勇壮で聴きやすい。
(ふと、『軍艦行進曲』や『愛国行進曲』といった作品が居並んで、『君が代』でしめるという日本版プロムスのラストナイトを想像してしまった。このご時世、全くありえない話でないのが…)
ワーズワースとBBCコンサート管はツボをよく押さえた演奏で、過不足がない。
イギリス音楽好き、のみならず、理性の働く愛国心をお持ちの方々には、安心してお薦めしたい。
指揮:バリー・ワーズワース
独唱:デッラ・ジョーンズ(メゾ・ソプラノ)
合唱:ロイヤル・コラール・ソサエティ
管弦楽:BBCコンサート管弦楽団
(1996年1月/デジタル・セッション録音)
<PHILIPS>454 172-2
ロンドン音楽界の夏の夜の風物詩といえば、どでかいロイヤル・アルバート・ホールで連日開催されるプロムス(BBCプロムス)ということになるが、中でももっとも有名な最終夜(ラストナイト・オブ・ザ・プロムス)をスタジオ録音で再現したのが、このCD。
エルガーの行進曲『威風堂々』第4番に始まって、ウォルトンの戴冠行進曲『王冠』、エルガーのエニグマ変奏曲から美しい第9変奏「ニムロッド」、ホルストの『我が祖国よ、私は誓う』(惑星の木星の有名な旋律に愛国的な歌詞をのせたもの。平原綾香のJupiterの元ネタっぽく聴こえて仕方ない)、ヴォーン=ウィリアムズのグリーンスリーヴズの主題による幻想曲、エルガーの『朝の歌』、エリック・コーツの『ロンドン』から第3曲(行進曲)、ヘンデルの戴冠式アンセムから合唱曲、クラークのトランペット・ヴォランタリー、かつてのプロムスを代表する指揮者ヘンリー・ウッドが作曲した『イギリスの海の歌による幻想曲』(『埴生の宿』や、ヘンデルの『見よ、勇者は帰る』の旋律がまんま登場する)、アーンの『ルール・ブリタニア』、エルガーの『威風堂々』第1番の合唱付き、パリーの『ジェルサレム』、そしてイギリス国歌『ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン』でしめるという、まさしくプロムスのラストナイトの雰囲気が存分に味わえること間違いなしの一枚だ。
正直、レナード・スラットキンならずとも、その愛国心の称揚には辟易しなくもないのだが、ばらばらなものを一つに繋ぎとめるためにはそんな仕掛けも必要だろうということは想像に難くないし、それより何より、音楽そのものが陽性勇壮で聴きやすい。
(ふと、『軍艦行進曲』や『愛国行進曲』といった作品が居並んで、『君が代』でしめるという日本版プロムスのラストナイトを想像してしまった。このご時世、全くありえない話でないのが…)
ワーズワースとBBCコンサート管はツボをよく押さえた演奏で、過不足がない。
イギリス音楽好き、のみならず、理性の働く愛国心をお持ちの方々には、安心してお薦めしたい。
すっぴんの美しさ ガーディナーが指揮したビゼーの『アルルの女』と交響曲
☆ビゼー:交響曲&劇音楽『アルルの女』抜粋
指揮:ジョン・エリオット・ガーディナー
管弦楽:リヨン歌劇場管弦楽団
(1986年11月/デジタル・セッション録音)
ビゼーの『アルルの女』といえば、作曲者自身とギローが編曲した組曲版が有名だが、このCDでは、その原曲にあたる劇音楽の中から、第1番前奏曲、第7番パストラーレ、第12番メロドラマ、第14番マエストーソ、第16番メヌエット、第22番メロドラマ、第16番bカリヨン、第17番メロドラマ、第23番メロドラマ、第19番ファランドールの10曲を抜粋し順番を入れ換えて録音している。
組曲版のシンフォニックな構えと異なり、もともと小編成を想定して作曲された音楽だけに、ある種の素っ気なさを感じないこともないが、すっぴんの美しさというか、ビゼーの作曲の巧さや旋律の美しさが、より引き立っているように感じられることも事実だ。
それには、カリヨンのシンプルな美、ファランドールの小気味よさなど、ガーディナーによるピリオド・スタイルを援用した音楽づくりも忘れてはなるまいが。
交響曲も軽快かつ清々しい演奏で、とても聴き心地がよい。
中古CDを500円で手に入れたのだけれど、これまた掘り出し物。
『アルルの女』の組曲に慣れ切った人にこそ聴いて欲しい一枚である。
指揮:ジョン・エリオット・ガーディナー
管弦楽:リヨン歌劇場管弦楽団
(1986年11月/デジタル・セッション録音)
ビゼーの『アルルの女』といえば、作曲者自身とギローが編曲した組曲版が有名だが、このCDでは、その原曲にあたる劇音楽の中から、第1番前奏曲、第7番パストラーレ、第12番メロドラマ、第14番マエストーソ、第16番メヌエット、第22番メロドラマ、第16番bカリヨン、第17番メロドラマ、第23番メロドラマ、第19番ファランドールの10曲を抜粋し順番を入れ換えて録音している。
組曲版のシンフォニックな構えと異なり、もともと小編成を想定して作曲された音楽だけに、ある種の素っ気なさを感じないこともないが、すっぴんの美しさというか、ビゼーの作曲の巧さや旋律の美しさが、より引き立っているように感じられることも事実だ。
それには、カリヨンのシンプルな美、ファランドールの小気味よさなど、ガーディナーによるピリオド・スタイルを援用した音楽づくりも忘れてはなるまいが。
交響曲も軽快かつ清々しい演奏で、とても聴き心地がよい。
中古CDを500円で手に入れたのだけれど、これまた掘り出し物。
『アルルの女』の組曲に慣れ切った人にこそ聴いて欲しい一枚である。
シュテファン・ザンデルリンクの若々しいハイドン
☆ハイドン:交響曲第100番「軍隊」&第94番「驚愕」他
指揮:シュテファン・ザンデルリンク
管弦楽:ロイヤル・フィル
(1994年6月/デジタル・セッション録音)
モダン楽器オーケストラの機能を存分に活かした若々しいハイドン。
一言で評するならば、そういうことになるだろうか。
ちょうど手元になかったハイドンの大有名交響曲、軍隊シンフォニーとびっくりシンフォニーの中古CDが250円で出ていたので思わず買ってしまったのだけれど、これは思わぬ掘り出し物だった。
いわゆるピリオド・スタイルとは一線を画すものの、シュテファン・ザンデルリンク(ちなみに、クルト・ザンデルリンクの子息)のきびきびとして流れがよく、しかも鳴らすべきところはしっかり鳴らす音楽づくりが功を奏して、実に爽快な演奏に仕上がっている。
ロイヤルも安定した出来で、ニックネームの由来となっている二つの交響曲の第2楽章や、カップリングの『ラ・フェデルタ・プレミアタ(報われた誠意)』序曲での管楽器群の陽気な強奏など、まさしく面目躍如だと思う。
録音も演奏によくあってクリアだし、ピリオド・スタイルはちょっと、でも古いタイプの演奏ももういいや、というむきには特にお薦めしたい一枚だ。
指揮:シュテファン・ザンデルリンク
管弦楽:ロイヤル・フィル
(1994年6月/デジタル・セッション録音)
モダン楽器オーケストラの機能を存分に活かした若々しいハイドン。
一言で評するならば、そういうことになるだろうか。
ちょうど手元になかったハイドンの大有名交響曲、軍隊シンフォニーとびっくりシンフォニーの中古CDが250円で出ていたので思わず買ってしまったのだけれど、これは思わぬ掘り出し物だった。
いわゆるピリオド・スタイルとは一線を画すものの、シュテファン・ザンデルリンク(ちなみに、クルト・ザンデルリンクの子息)のきびきびとして流れがよく、しかも鳴らすべきところはしっかり鳴らす音楽づくりが功を奏して、実に爽快な演奏に仕上がっている。
ロイヤルも安定した出来で、ニックネームの由来となっている二つの交響曲の第2楽章や、カップリングの『ラ・フェデルタ・プレミアタ(報われた誠意)』序曲での管楽器群の陽気な強奏など、まさしく面目躍如だと思う。
録音も演奏によくあってクリアだし、ピリオド・スタイルはちょっと、でも古いタイプの演奏ももういいや、というむきには特にお薦めしたい一枚だ。