2013年12月07日

改めて、わたしのブログは墓碑である(CLACLA日記)

 改めて記すが、このブログはまずもって自分自身のためのクロニクルだ。
 それが、3年先5年先10年先20年先の誰かのためになれば幸いだが。
 そして、このブログは、様々な人々や様々なもの、様々なことの墓碑でもある。


>私は諸君にお知らせするが、日刊新聞や何何情報や何々公論などという気の抜けた印刷物に目を通すひまがあるなら、名もない産業団体の機関誌でも読む方が、日本の現実についてよほど深い認識が得られる<
 中略
>さて突拍子もないようだが、この文章を書いているうちにいわば途中で出てきたライト・モティーフのように、心の底で徐々につぶやき出して段々大きくなってきた言葉をここに明るみへ出すことを許していただきたいと思う。
 それは、馬鹿につける薬はない、という陳腐な言葉である。
 馬鹿は結局馬鹿なことしかしでかさない。
 迷惑するのは良識ある人々である。
 ここに言う馬鹿が誰のことを指しているかは、諸君の判断にお任せして、私からは言わないことにしておく<
(『林達夫評論集』<岩波文庫>所収「鶏を飼う」より 『思想』1940年3月号初出)


 青空は見えつつも、どんよりとした感じも強し。

 気温、再び下がる。
 朝夕の冷え込みも厳しい。
 皆さん、くれぐれも風邪にはお気をつけくださいね。


 明け方5時半頃まで、仕事関係の作業を進める。


 10時台に起きて、KBS京都の『桂塩鯛のサークルタウン』、ミヒ・ガイック指揮オルフェオ・バロック・オーケストラが演奏したシューベルトの交響曲第5番&序曲集<ドイツ・ハルモニアムンディ>、クリスティアン・フレーリヒ指揮ベルリン放送交響楽団が演奏したシュポアの序曲集<CPO>、トーマス・ヘンゲルブロック指揮ハンブルクNDR交響楽団が演奏したメンデルスゾーンの交響曲第1番&シューマンの交響曲第4番(初版)他<SONY/BMG>を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進めたり、輪波颯介の『古道具屋皆塵堂』<講談社>を読み始めたり、猫オペラのイラストを描いたりする。
 猫オペラのイラストは訓練用で、今日はプッチーニの『ラ・ボエーム』を選んだ。
 訓練としてこれまでに、ロッシーニの『ラ・チェネレントラ』、レオンカヴァルロの『道化師』、リヒャルト・シュトラウスの『ナクソス島のアリアドネ』、オッフェンバックの『ホフマン物語』を描いているが、いずれもひどい出来…。


 夕方になって外出し、仕事関係の用件を片づけ、夕飯用の買い物をすませる。


 夕飯後、だいぶん経ってNHK・FMの『クラシックの迷宮』を聴く。
 旧ソ連の作曲家、フレンニコフの生誕100年の特集で、交響曲第2番の第4楽章、ヴァイオリン協奏曲第1番の第3楽章、チェロ協奏曲第1番の第3楽章、ピアノ協奏曲第2番の第3楽章、交響曲第3番の第1番の第1楽章など、様々な作品が放送されていた。
 ああ、面白かった!

 続けて、ウラディーミル・アシュケナージさん指揮ロイヤル・フィルが演奏したショスタコーヴィチの交響曲第9番&第15番<DECCA>を聴く。


 仕事関係の作業を進めたり、『古道具屋皆塵堂』を読み進めたりする。


 今日は、昨日友人にもらった和菓子の残りを食す。
 実に美味しうございました。
 ごちそうさま!


 明日がいい日でありますように!
 それじゃあ、おやすみなさい。
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おわりのはじまり はじまりのはじまり(深夜のCLACLA)

 特定秘密保護法案が、参議院本会議で可決された。
 当初の法案、並びに修正案全文を何度も読み返してなお(読み返したからこそ)、大きな疑念の残る法律であり、とうてい納得のいくものではない。
 繰り返すが、問題は今すぐどうこうということではない。
 3年先、5年先、10年先にどうかということなのだ。


 おわりのはじまり。
 はじまりのはじまり。


 南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領が亡くなった。95歳。
 人種差別(アパルトヘイト)反対闘争の指導者で、長い年月を獄中で過ごしたのち、デクラーク大統領と会談、民主化を実現し、南アフリカ初の黒人大統領となった。
 また、デクラーク大統領とともにノーベル平和賞にも選ばれた。
 深く、深く、深く、深く黙祷。
>自由であるということは、自分自身の鎖を取り去るばかりではなく、他者の自由を尊重し向上させるように生きるということである<


 晴天。
 どんよりとした感じも強かったが。

 日中は穏やかな感じ。
 ただし、朝夕の冷え込みは厳しい。
 皆さん、くれぐれも風邪にはお気をつけくださいね。


 昨夜、ナイナイのオールナイトニッポンを聴いたりしながら、3時半過ぎまで仕事関係の作業を進める。


 午前午後と、KBS京都の『妹尾和夫のパラダイスkyoto』を聴いたりしながら、仕事関係の作業を進める。


 原宏一の『ヴルスト!ヴルスト!ヴルスト!』<光文社>を読了する。
 前向きな気持ちになれる作品ではあった。


 お昼過ぎに外出し、仕事関係の予定をすませたのち、祗園四条から京阪で京橋まで出、親友とおち合う。

 で、近くのカフェで近況などあれこれ話しをしたのち、いずみホールへ移動し、フォルテピアノのアンドレアス・シュタイアーとヴァイオリンの佐藤俊介による「モーツァルト 未来へ飛翔する精神」の第3回目、二重奏&ソロの光と影を聴く。
 詳しくは、前回の記事(コンサート記録)をご参照のほど。
 親友との会話も含めて、ああ、面白かった。

 親友をJRの駅まで送ったのち、京阪で祗園四条へ戻り、買い物をすませて23時近くに帰宅する。


 遅めの夕飯後、コンサート記録の準備をしたり、雑件を片づけたりする。


 今日は、カフェでクレープケーキを食したほか、親友からコンサートのお礼にいただいた和菓子を食す。
 和菓子は、賞味期限の早いものから食したが、実に美味しうございました。
 ごちそうさま!


 以上、12月6日の日記。


 今日がいい日でありますように!
 それじゃあ、おやすみなさい。
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活き活きとしたモーツァルト 二重奏&ソロの光と影

☆モーツァルト 未来へ飛翔する精神
 3・二重奏&ソロの光と影

 フォルテピアノ:アンドレアス・シュタイアー
 ヴァイオリン:佐藤俊介
(2013年12月6日19時開演/いずみホール 2階RB列20番)

 *招待


 今年度、いずみホールが企画主催している「モーツァルト 未来へ飛翔する精神」シリーズのうち、その第3回目にあたる、二重奏&ソロの光と影を聴きに行って来た。
 実は、応募ハガキを送って招待券が当たったからなのだけれど、3年ぶりのコンサートに、まずは「生の音楽ってやっぱりいいな」というのが率直な感想。
 そして、これは掛け値なしに愉しく面白いコンサートだった。

 あいにくケルン滞在時には聴き逃したアンドレアス・シュタイアーといえば、1996年10月2日・京都コンサートホールでの、クリストフ・プレガルディエン(テノール)とのシューベルトの『冬の旅』をすぐに思い起こすが、あの時同様、ソロを支えつつ、自らも鋭い読み込みであるは雄弁に語りあるは柔らかに優しく歌いと、見事な演奏を繰り広げていた。
(まあ、この当時のヴァイオリン・ソナタといえば、鍵盤楽器のほうに力点が置かれていたりもするんだけど)
 一方、ヴァイオリンの佐藤俊介も、抑えるところはきちんと抑えつつ、主張するところはしっかり主張して、シュタイアーとインティメートな雰囲気に満ちていながら、よい意味での距離感も保ったデュオを生み出していた。
 前半のK.303とK.304のソナタでは、作品の持つ性質にあわせてクラシカルなアプローチを心がけ、後半の「ああ、私は恋人をなくした」の主題による6つの変奏曲(終盤の追い込み)、K.306のソナタ(軽快で陽性)では、モダン楽器での蓄積を活かしてロマンティックな表情づけも行うなど、その才気を充分に感じた。

 また、前半の2曲目に、シュタイアーのソロで、ピアノ・ソナタ第8番イ短調が演奏されたが、急緩急というテンポ設定を明確に意識した劇性に富んだ音楽となっていた。
 楽器の特性(限界)もあって、正直スリリングな箇所もあったのだけれど、だからこそ楽曲の構造、音楽の造りがよく見通せたことも事実であり、しかもそれが単なる学識の提示に終わらず、作品の持つ感情面での変化、及びシュタイアー自身の強い表現欲求、作品との向き合い方と密接につながっている点に深く感心し深く感嘆した。

 いずれにしても、長調と短調を組み合わせるなどモーツァルトの作曲内容の如実な変化にも配慮した意欲的なプログラムも素晴らしく、生命感にあふれて活き活きとした音楽を愉しむことができ、本当に満足がいった。
 ああ、面白かった!

 なお、アンコールはK.380のソナタの第2楽章。
 使用楽器は、フォルテピアノが2002年製作のアントン・ワルター・モデル(1800年頃、ウィーン)のレプリカ、ヴァイオリンが2009年パリ製作のバロック・ヴァイオリンである。
posted by figarok492na at 01:13| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする