☆おとし穴<1962年、勅使河原プロ・ATG>
監督:勅使河原宏
原作:安部公房
脚本:安部公房
音楽監督:武満徹
音楽:一柳慧、高橋悠治
(2012年8月15日、京都文化博物館フィルムシアター)
勅使河原宏にとって初の長篇劇映画となる『おとし穴』は、死者の目を通して観た寓話とでも呼ぶべき結構となっている。
炭鉱を逃げ出したある坑夫が鉱山あとにおびき出されて殺されるが、これにはいろいろ裏があって…。
と、作品は続いていくのだけれど、勅使河原宏と安部公房の二人が、芸術的にばかりか政治的にも「前衛」の側に組していたことを考えれば、表面的なストーリーの意味するところは、実にわかりやすい。
つまりは、誰が「おとし穴」に落とされ続けているのかということだ。
むろん、そういった事どもを大上段に振りかざすのではなく、殺されてしまった人(幽霊)たちの視点を交えつつ、滑稽かつ不気味に描き上げている点が、安部公房らしいとも言えるのだが。
また、モノクロということを十二分に意識した光と影の表現をはじめ、随所に挟み込まれる勅使河原監督の映像的実験も非常に興味深かった。
加えて、音楽監督の武満徹や一柳慧、高橋悠治の点描的で無機的な音楽も、作品のドライな性格によく合っていたように思う。
殺される坑夫と第二組合長を巧みに演じ分けた井川比佐志や中年女性の色気を感じさせた佐々木すみ江のほか、田中邦衛、佐藤慶、観世栄夫、矢野宣、袋正、金内喜久夫らが出演していた。
ああ、面白かった!
2012年08月15日
敗戦の日(CLACLA日記)
敗戦の日。
戦争の犠牲となられた全ての方々に、深く、深く、深く、深く、深く黙祷。
どんよりとした感じはありつつも、一応青空の見えるお天気。
気温は上昇し、暑さが厳しい。
暑い暑い暑い暑い。
昨夜、4時過ぎまで仕事関係の作業を進める。
レオポルド・ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団他が演奏したファリャのバレエ音楽『恋は魔術師』&ワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』からの愛の音楽とヨハン・セバスティアン・バッハのブランデンブルク協奏曲第5番&コラール前奏曲、ストコフスキー指揮アメリカ交響楽団他が演奏したベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」(グレン・グールドの独奏)とアイヴズの交響曲第4番他<SONY/BMG>を聴きながら、仕事関係の作業を進めたり、『夏美の夏は…』を書き進めたり、池内紀の『作家のへその緒』<新潮社>を読み進めたりする。
『作家のへその緒』は、「曖昧なあるもの」をキーワードとして、十二人の作家のあり様について綴った一冊。
面白し。
今日は、今から京都文化博物館のフィルムシアターで、勅使河原宏監督の『おとし穴』を観る予定なり。
それじゃあ、行って来ます!
戦争の犠牲となられた全ての方々に、深く、深く、深く、深く、深く黙祷。
どんよりとした感じはありつつも、一応青空の見えるお天気。
気温は上昇し、暑さが厳しい。
暑い暑い暑い暑い。
昨夜、4時過ぎまで仕事関係の作業を進める。
レオポルド・ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団他が演奏したファリャのバレエ音楽『恋は魔術師』&ワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』からの愛の音楽とヨハン・セバスティアン・バッハのブランデンブルク協奏曲第5番&コラール前奏曲、ストコフスキー指揮アメリカ交響楽団他が演奏したベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」(グレン・グールドの独奏)とアイヴズの交響曲第4番他<SONY/BMG>を聴きながら、仕事関係の作業を進めたり、『夏美の夏は…』を書き進めたり、池内紀の『作家のへその緒』<新潮社>を読み進めたりする。
『作家のへその緒』は、「曖昧なあるもの」をキーワードとして、十二人の作家のあり様について綴った一冊。
面白し。
今日は、今から京都文化博物館のフィルムシアターで、勅使河原宏監督の『おとし穴』を観る予定なり。
それじゃあ、行って来ます!