2011年12月25日

努力クラブ3『無目的ビーム』

☆努力クラブ3『無目的ビーム』

 作・演出:合田団地
(2011年12月25日、壱坪シアタースワン)


 神をも畏れぬ所業、と言うが、クリスマスを間に挟んでこういう芝居をやってしまうんだから、それこそ合田団地は神をも畏れぬ人間だ。
 なんて言い方は大げさにすぎるかな。
 でも、合田団地が創り出す劇世界に乗れない人、好きになれない人というのは、もしかしたら笑いのセンスの違いがどうこう以前に、彼の持つサタニッシュさ、よりわかりやすく言えば人の悪さ(これは誉め言葉でもある)、斜に構えた部分を敏感に感じ取っているのかもしれない。

 で、ほっこりほこほこした展開(例えば、この前の劇団テンケテンケテンケテンケ)やリリカルな情景(例えば、この前の月面クロワッサン)が好きな半面、心の中にどこか意地の悪さを抱えた人間にとっては、今回の『無目的ビーム』はけっこうツボにはまる内容だった。
 大きな笑いの仕掛けもそうだけど、十二分に計算されたヘタウマの極とでも言いたくなるような作品の結構と、重箱の隅までつつくような細かいくすぐりのやってるやってる感が個人的には興味深く、面白かった。
(ちょっと残念だったのは、壱坪シアタースワンに満員のお客さんが入っていたということで、隣の席の人との境界があまりにも狭く、おまけに左の首筋、肩、腕を昨夜捻っていたというのに、左側の席に「無意識の越境主義者」のお客さんが座っていたため身体がこわばってしまい、時折気が散ってしまったこと。もちろん、努力クラブにとって大盛況というのはとてもめでたいことなのだが)

 演者陣は大奮闘。
 客席との距離の近さもあって、いろいろと透けて見えるものもありはしたのだけれど、まずもって本当にお疲れ様でした。

 いずれにしても、合田団地が次回の公演で何を仕掛けてくるかを心待ちにしたい。
posted by figarok492na at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 観劇記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クリスマスイヴの昨日、二人の部長刑事が亡くなった(CLACLA日記)

 今日はクリスマス。
 メリークリスマス!


 俳優の入川保則が亡くなった(72歳)。
 今年たまたま、入川さんが末期ガンであることを告白しているお昼のワイドショーを目にしたことがあったが、ついに新年を迎えることはできなかったか。
 関西出身で、悪役もこなしていたが、極悪人というより、狡さと軽さを兼ね備えた役回りが柄に合っていたように思う。
(もしかしたらそこには、森繁久彌の影響があるかもしれない)
 ただ、個人的には、数年前に再放送で観た『半七捕物帳』での野川由美子との迫真の演技が忘れられないのだが。
 深く、深く、深く、深く黙祷。

 同じく俳優の飯沼慧も亡くなった(85歳)。
 文学座を代表する俳優の一人だが、もともとは彼も関西の出身で、関西芸術座などで活躍ののち文学座に入団した。
 また、独特の声質の持ち主で、声優としても知られていた。
 深く、深く、深く、深く黙祷。

 ところで、同じ24日に亡くなった入川さんと飯沼さんだが、奇しくもお二人は、朝日放送の『部長刑事』で部長刑事を演じていたのだった(別々の時期に)。
 そういえば、歴代の部長刑事の一人、高城淳一(大阪出身)も今年亡くなられたのだった。
 ああ。


 晴天。
 いいお天気、いい青空の一日。

 寒さが非常に厳しい。
 皆さん、くれぐれも風邪や肺炎、インフルエンザにはお気をつけくださいね。


 仕事関係の作業を進める。


 毛利眞人の『貴志康一 永遠の青年音楽家』<国書刊行会>を読了し、堀江敏幸の『ゼラニウム』<朝日新聞社>を読み始める。
 貴志康一が元内務官僚の松本学と関係があったことは、『貴志康一 永遠の青年音楽家』を読むまで全く知らなかった。


 リカルド・ムーティ指揮ウィーン・フィルが演奏したシューベルトの交響曲第3番&第5番<EMI>を2回聴き、CDレビューをアップする。
 詳しくは、前回の記事をご参照のほど。

 ほかに、グレン・グールドが弾いたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番「悲愴」〜第10番<SONY/BMG>も聴く。


 京都文化博物館の友の会の会員に年会費4000円のB会員というものができている。
 4000円で、1年間映画が見放題とは!!
 早速来年1月から入会しよう。


 今日は、今から努力クラブの公演を観に行く予定なり。
 それじゃあ、行ってきます!
posted by figarok492na at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | CLACLA日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ムーティ指揮ウィーン・フィルが演奏したシューベルトの交響曲第3番&第5番

☆シューベルト:交響曲第3番&第5番

 リカルド・ムーティ指揮ウィーン・フィル
(1988年/デジタル・セッション録音)

<EMI>CDC7 49850 2


 実演で接したことがないこともあってか、リカルド・ムーティという指揮者に対して、正直あまり思い入れがない。
 録音で聴くかぎり、細かいところまでいろいろ考えていそうで、それが今ひとつ効果を発揮していないというか、全体として同じ調子に聴こえるような感じがするし、逆に曲目によっては力任せとまではいかないものの、エネルギッシュでパワフルな雰囲気ばかりが目につき耳につくという結果に終わってしまっている場合すらある。
 それじゃあ、なんでそんな指揮者のCDを買うんだよと聴かれたら、大好きなシューベルトの交響曲第3番&第5番が500円(ブックオフ・中古)で出ていたからだと答えるばかりだ。

 で、それほど期待せずに聴き始めたCDだったんだけれど、これは予想に反して当たりの一枚だった。
 確かに、ムーティのそれいけずーんずーん的な前進志向はいつもの通りなのだが、それが第3番の陽性な音楽にはぴったりと合っていて、実に心地よいのだ。
(一つには、第3番がイタリア的な曲調を持っていることも大きいのかもしれない)
 一方、モーツァルトの交響曲第40番を下敷きとした思しき第5番のほうは、あとちょっと細やかさが欲しいなと感じはつつも、それが大きな不満につながるということはなかった。
 加えて、シューベルトの音楽の持つ歌謡性もけっこう巧くとらえられているのではないか。
 さらに、個々の奏者、そしてアンサンブルともにウィーン・フィルの音色が美しい。

 この二つの交響曲を一度も聴いたことがないという人にも安心してお薦めできるCDだ。
posted by figarok492na at 14:39| Comment(0) | TrackBack(0) | CDレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする