2010年04月11日

京都市交響楽団スプリング・コンサート

 ☆京都市交響楽団スプリング・コンサート

  指揮:広上 淳一
 管弦楽:京都市交響楽団

  会場:京都コンサートホール大ホール
  座席:3階LB1列6番


 休憩明け、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」の第1楽章が終わったときに会場からけっこう大きめな拍手が起こって、ああ今日は日ごろオーケストラのコンサートに接したことのないお客さんが相当来ているんだなと改めて思った。
 もちろん、なに拍手してんのかねありゃりゃ、などと舌打ちするわけがない。
 それどころか、こうして新しいお客さんがコンサートに足を運んでくれることで、京都市交響楽団というオーケストラの基盤が今まで以上にしっかりとしたものになっていくのだから、これまでのファンも大いに喜ぶべきことだと思ったほどだ。
(実際、今回のコンサートもチケットは完売。この調子でいけば、定期演奏会同一プログラム2回化も夢ではないかも)

 さて、昨年から始まった京都市交響楽団のスプリング・コンサート、二回目の今年は、「ヒーロー」というテーマのもと、第一部ではNHKの大河ドラマのテーマ曲が、後半第二部では上述した如くベートーヴェンの交響曲第6番「田園」がそれぞれ演奏されていた。

 まず、第一部は、現在放映中の『龍馬伝』のテーマ曲(佐藤直紀作曲)からスタートした。
 京都市立芸大の大学院生馬場菜穂子の独唱にはいささか硬さも感じられたが、広上淳一と京都市交響楽団の演奏は迫力満点で快調なすべり出し。
 加えて、広上さんの司会の豊田瑠依への突っ込みも快調なすべり出し。
 その後、『赤穂浪士』(芥川也寸志作曲)、『元禄太平記』(湯浅譲二作曲)、『花神』(林光さん作曲)、『翔ぶが如く』(一柳慧作曲)、『利家とまつ』(渡辺俊幸作曲)、『篤姫』(吉俣良作曲)、『天地人』(大島ミチル作曲)の各テーマ曲が途中おしゃべりを挟みながら演奏されたのだけれど、これは前衛音楽(の切れはし)からネオ・ロマンティシズムへの、言い換えれば、映画音楽よりの影響からポップス・歌謡曲、そしてゲーム音楽よりの影響への変化が示された、よく出来た選曲だったのではないだろうか。
(個人的には、『山河燃ゆ』と『武田信玄』のテーマ曲を聴きたかったんだけれど、これはまあ仕方ない)
 抒情味のかった『篤姫』よりも激性の強い『天地人』などのほうが一層広上さんの特性には合っているのではと思ったりもしたが、京都市交響楽団は生でしか味わえないフルオーケストラの魅力をたっぷりと発散していた。

 一方、田園シンフォニーは、基本的にオーソドックスなスタイルの演奏。
 第1楽章など、最近は非常にスピーディーなテンポの演奏が増えてきたが、今日の京響はたっぷりと旋律を歌い込んでいて、LP時代に聴きなじんだあの演奏やこの演奏を思い出してしまった。
 と、言っても、全篇こういった調子かというと、実はそうではなくて、第2楽章では早めのテンポがとられていたし、フレーズの処理など、細かい部分ではけっこう仕掛けが施されていたようにも感じはしたのだけれど。
 京都市交響楽団は、途中目立った傷もありはしたが、概ね広上さんの意図によく沿った演奏を行っていたと思う。

 アンコールは、ジョン・ウィリアムズの『スーパーマン』のテーマ曲。
 興奮のうちにコンサートを終えるという意味でも、大河ドラマのテーマ曲の源流をたどるという意味でも、これまたよく出来た選曲だったのではないだろうか。

 それにしても、スプリング・コンサートだけじゃなくって、サマー・コンサートもオータムン・コンサートも、ウィンター・コンサートもやってくれればいいのになあ!
posted by figarok492na at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサート記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする